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異世界で真実の愛を  作者: ぬっすぃ~
第一章 異世界転生する為に
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23.思いつき

私達は食堂に向かう間にあれこれと会話を楽しむ。

そんな中で私は思いついた事をロカに聞いてみる。


「そう言えば、さっきのストーンブレットってライフルみたいな魔法になったけど、ストーンブレットのままで新しい魔法にはなってないよ?」


『それはたぶん、ストーンブレットの範囲内って事なんでしょ。あきらかに違うってならないと新しい魔法とは認識されないよ』


「じゃあ散弾なら違う魔法になるかな~?ちょっとやってみていい?」


『強い魔法じゃなければ大丈夫だけど、散弾って何?』


「散弾は金属製の玉がバラバラに飛んでいく弾?」


『なんで疑問形になってるのよ?』


「私もなんとなくでしか知らないの。ちょっとやってみる」


『ほんとに大丈夫?』


(大きさはパチンコ玉ぐらいかな~?範囲指定が難しそうだから手を振った前方に射出で距離は5mぐらいかな?キーワードは・・・ショットガンでいいか)


「いくよ、ショットガン」


私は手を横に振りつつキーワードを発すると無数のパチンコ玉のような物が扇状に飛んでいきました。


『わっ!なにそれ?結構危ないじゃない』


「あれ?パチンコ玉じゃ大き過ぎたかな?ロカ、もう一度やっていい?」


『どうせやりきらないと納得しないでしょ?』


「ありがと~」


(パチンコ玉は大き過ぎるからビーズぐらいかな?範囲は手から扇状にランダムで距離5mに射出・・・)


「ショットガン」


こんどは手を前に出しキーワードを発すると、手の前方から無数のビーズぐらいの玉が扇状の範囲に不規則に飛んでいきました。


「あっ、イメージ通りかな。ロカ、どう?似た魔法ってある?」


『いや、私は似た魔法は知らないよ。と言うか、近接戦闘の範囲に攻撃する魔法って意味あるの?』


「えっ?あっ、使い方までは考えてなかった」


『まあ、詠唱無しでキーワードだけなら牽制や追撃に使えそうだし発想が面白いね。攻撃魔法って普通は遠距離や広範囲に攻撃する事を考えるもの』


「だから・・・使い方まで考えてなかったって言ってるじゃない・・・」


『それで、新しい魔法になったの?』


「あっ、確認してみるよ」


私がステータスを確認すると土属性が5になり魔法にもショットガンが追加されていました。


「ステータスにショットガンって追加されてるね。土属性も5に上がってるよ」


『手順が結構複雑そうな魔法だからレベルは高めね。私は土属性は苦手だから使えないけど詠唱するのは難しいんじゃない?』


「そっか、普通は詠唱するんだったね。言葉で表現するのって難しそう」


『実際に魔法を見て、見た魔法をイメージしながら無詠唱で発動しないと無理そうだし、リーネか転生者しか使えないんじゃないかな』


「あ~、ただの思いつきだったのに」


『まあ、いいでしょ。それよりもそろそろ食堂に着くけどその装備のまま入るの?目立つよ?』


「あっ、元に戻します、換装。そう言えばこの衣装はロカと同じだね」


『ダメよ!リーネ!テラ様に聞かれてたら衣装も違うのを作られてしまうよ!』


「えぇ~!じゃあ、今のは無しで!」


『もう、遅い気もするけど・・・』


「そんなぁ~」


そんなやり取りをしながら食堂に入ると、いつものように食堂は天使達でいっぱいでした。

私達が順番に並んでいるとそこにエリザリーナさんがやって来ます。


『お疲れさま、ロカ、クエフリーネさん』


『お疲れ、エリザ』


「お疲れさまです、エリザリーナさん」


『本日は何かございましたか?』


『ん?どうして?』


『先ほどテラ様にお会い致しましたが、たいへんご機嫌がよろしかった様でしたので、お二人の事で何か良い事があられたのかと思いまして』


『「えっ!」』


『エリザ、テラ様に会ったのってどれぐらい前?』


『そうですね、凡そ30分前ぐらいでしょうか』


『それなら大丈夫かな?』


「大丈夫ですかね?」


『お二人とも、何が大丈夫なのですか?』


『いや、こっちの話よ』


「そうです、なんでもないです」


『まあ、そういう事にしておきますわ。ところでクエフリーネさん』


「なんでしょうか?」


『お昼の時にお米のお話をされていましたが、食材としてお米を準備いたしましょうか?』


「お米を準備してもらえるんですか!ぜひお願いします!」


『では、お米を準備いたしますが、準備する量はどれぐらい必要でしょうか?』


「う~ん、ストレージもあるし、とりあえず10kgは欲しいです!」


『では、食材としてお米を10kg準備いたします。準備が出来ましたらまたご連絡いたしますね』


「エリザリーナさん、ありがとうございます!」


『ほんと、リーネってお米が好きね』


「元日本人として、こればっかりはしょうがないよ」


『私の用件は以上ですので、またお風呂でお待ちしています』


「えっ?エリザリーナさん?」


『エリザ!』


『冗談ですわよ、では失礼いたします』


そう言ってエリザリーナさんは私達から離れていきます。


『はぁ~エリザとは付き合い長いけど、誰かに執着してるみたいな事は初めてよ』


「私ってエリザリーナさんに気に入られてるんですかね?」


『どうなのかな?初めて見る反応だからね』


「ロカでも初めて見る反応か~。ロカはエリザリーナさんとどれぐらいの付き合い?」


『エリザは私が戦乙女になった次ぐらいに天使になってるはずだから1500年以上は経ってるかな』


「ほぇ~1500年以上か~想像もつかないや。それじゃあ、ロカが女神様になったら次はエリザリーナさんが女神様になるの?」


『いいえ、エリザは女神どころか眷属神にもならないよ』


「えっ、なんで?」


『エリザは信仰心が強いからか、女神様と同じ神になるより眷属として天使でいる方がいいみたいなの。ちなみにエリザは【知識の女神イニティニーニ】様の眷属よ』


「ふ~ん、そうなんだ。ロカはどうだったの?」


『私はリーネと同じテラ様の眷属よ?』


「うん、知ってるよ?」


『リーネがテラ様から何かを提案されるのを想像してみて?』


「う~ん?テラ様から提案か~」


私がテラ様から何かを提案される事を想像してみると、一方的に話されて結果が決まってしまう想像しか出てこなかった。


「提案っていうか一方的に話されて気が付いたら決まってたって感じになったよ」


『でしょ。私の時は有無を言わせずに決まった感じだったの』


「じゃあ、ロカは神様になりたく無かった?」


『そんな事はないけど、テラ様の力になれるしそこまで深く考えなかったかな』


「確かにテラ様に言われたら深くは考えられないか~」


ロカとやり取りをしていると食事の順番が回ってきました。


『あ、そろそろ順番がくるけど今日は何にする?』


「ロカのオススメは?」


『う~ん、今日はビッグブルのステーキかな?』


「ビッグブルのステーキ?」


『ビッグブルは体長5mほどの牛の魔獣よ』


「牛肉のステーキって事でいいのかな?」


『その認識で大丈夫』


「じゃあ、それでいいよ」


私達はビッグブルのステーキを頼む事にしました。

しばらくして出てきたビッグブルのステーキは見るからに牛肉のステーキでした。


「見た感じは普通のステーキだね。味も変わらない?」


『たぶん牛肉と変わらないはずよ』


「じゃあ、いただきま~す」


そう言って私はビッグブルのステーキを食べます。

ビッグブルのステーキは少し固いが牛肉と違いが分かりませんでした。


(ちょっと固いが牛肉にしか思えないな~味付けが塩、胡椒だけなのが残念だ)


「うん、牛肉だね。普通に食べれるよ」


『でしょ、意外と地球に似た食べ物はあるのよ』


私達はそう言いながら食事を続けます。


『リーネ、食事の後はお風呂に行く?エリザが言っていたのが冗談だと思えないんだけど』


「ちょっとエリザリーナさんが怖いし、部屋のシャワーも使ってみたいから今日はやめとくよ」


『うん、そのほうがいいかも。じゃあ、また明日ね』


「うん、明日もよろしくね」


食事を終えロカは浴場に、私は部屋に向かおうとした時にテラ様が現れました。

突然のテラ様の出現に私達は困惑します。


『クエフリーネさん』


「はい?」


『ご希望の衣装を準備してきました♪』


「えっ?」


『あ~、やっぱり聞いていたんですね・・・』


「いや、あれは、ただの疑問で・・・」


『やっぱりアームカバーとタイツは外せませんよね♪ペプロスも足が良く見えるようにしてますし片掛けにしてみました♪』


「あっ・・・はい」


テラ様はそう言うと衣装一式を取り出します。

テラ様が取り出した衣装は左側だけの片掛けになっていて、下半身を覆う部分は先に向けて細くなっていました。

アームカバーは中指から二の腕までを覆う物で、タイツは足裏から太もも上部までを覆う物でした。


『リーネ、諦めて』


『さあ、着てください♪』


「わかりました・・・」


私はテラ様から衣装一式を受け取りストレージに入れる。


「換装」


『やっぱり良く似合ってますね。今後はこの衣装を使ってくださいね♪』


「・・・ワカリマシタ」


こうして私はテラ様の特別な衣装を使う事になりました。

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