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異世界で真実の愛を  作者: ぬっすぃ~
第一章 異世界転生する為に
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21.専用装備

私達は戦乙女の槍の練習を中断して一度休憩を取る事にする。

私がストレージから烏龍茶を出して飲んでいると、ロカもストレージから何かを取り出して飲み始めます。


「ロカ、それ何?」


『コーヒーよ』


「えっ、コーヒーってあるの?」


『テラ様にもらったんだけど、こちらの世界にはまだ出回ってないよ』


「天界にはあるって事だよね?」


『いや、お試しでもらっただけよ。リーネも飲む?』


「うん!もらう!」


『ちょっと、何でテンション上がってるの?』


「コーヒー結構好きだったんだ♪飲めるって言われるとテンションも上がるよ」


『全部あげようか?』


「いいの?」


『いいよ。はい、私はこのコーヒーってのは苦いから苦手なの』


ロカがストレージから取り出したのは木製の水筒でした。


「ありがとう!コーヒーは苦いのが良いんだけどな~」


『豆もあるから』


ロカはそう言ってストレージから麻の袋を取り出し手渡してきました。


「わぁ、豆があればしばらくはコーヒーが飲めるね♪」


『ロカ?』


私達が休憩を取りながらコーヒーの話をしているとテラ様が現れました。


『うわ、テ、テラ様、何かのご用でしょうか?』


『ロカはお子さま舌だから無理でしたか』


『ナ、ナンノコトデショウ』


『ロカ、ちゃんと見ていましたよ。もう、コーヒーが苦手ならちゃんと言いなさい』


『いや、それは・・・。それよりテラ様!リーネの装備は何ですか!』


『誤魔化す気ですね。それじゃあ前回の倍のコーヒーを試してもらいましょうか?』


『すみません・・・コーヒーはちょっと苦手です・・・』


『わかりました。別に無理強いする訳じゃないんですからちゃんと言ってくださいね。それで、クエフリーネさんの装備って?』


『それですよ。リーネの時空庫に大剣と鎧一式が入ってましたけど、あれは何ですか?』


『クエフリーネさん、大剣と鎧一式を装備してもらえます?』


「えっ?はい?・・・換装」


突然現れたテラ様とロカのやり取りを傍観していた私は、急にテラ様に話をふられあわてて装備を換装する。


『まあ、やっぱり良く似合ってますね。いろいろ悩んだ甲斐がありました♪』


『「テラ様?」』


『クエフリーネさんの素体を作った時に似合いそうな新しい装備を追加しておいたんですよ♪』


『それはなんとなく分かったのですが、私でも装備の性能が確認出来ませんでしたよ?』


『装備の性能が敵に知られるのはどうかと思いまして鑑定不能の特性を付けてあります』


『鑑定が出来ない理由は分かりました。それで装備の性能はどうなってますか?』


『基本的にはこれまでの戦乙女の装備に準じていますが、大剣は使用状況を考えてちょっと強くしてみました。大剣には不壊特性の他に物理耐性無効と衝撃波が出る仕様です。それから・・・』


『テラ様!ちょっと待ってください。大剣に物理耐性無効って強過ぎますよ?それに衝撃波って。地球のアニメとかを参考にしてませんよね?』


『ええ、大剣って使う方が少ないので参考にしましたよ?衝撃波はオマケです』


(大剣は強過ぎるんだ、オマケの衝撃波ってどんなのだろ?)


『はぁ・・・続きをお願いします』


『はい?では髪飾りですが不壊特性に精神攻撃無効までは兜と同じですが新たに思考補助の特性を追加しています』


『「思考補助?」』


『こちらは新たな特性です。通常、私達がおこなう並列思考を神以外の者達にも可能にする特性です』


『思考補助の特性は危なくないでしょうか?』


『今のところ私達の眷属の装備にしか採用する予定はありませんので大丈夫です』


『わかりました』


『次に胸当てです。こちらも不壊特性と物理耐性と魔法耐性までは同じですが、新たに体力回復特性を追加していますのでたいへん疲れにくくなります』


(体力回復って地味だけど便利そう)


『次は手甲ですが、こちらは不壊特性は篭手と同じですが重力軽減はありません。代わりに任意発動の障壁を出す事が出来ます。この障壁は物理、魔法ともに耐性を持ちます』


(身体は軽くならないけど好きに盾を出せるって感じかな?)


『次にショートブーツです。こちらも不壊特性に空間制御は同じです。新たに速度上昇特性を追加していますので動作速度が凡そ1.3倍になります』


(おっ、早く動けるようになるのは強いね)


『速度上昇特性は特性に慣れるまで大変ではないでしょうか?』


『基本的には思考補助と同時に使う事になるので問題は無いと考えています』


『こちらは要確認ですね』


(ん?なんか問題あるのかな?)


『最後にアームカバーとタイツですが、これらには不壊特性に重力軽減特性が付いています。こちらはセットで使用する事が前提の装備ですので単体で使用する場合、重力軽減は発動されません』


(重力軽減はこっちに付いてるのか。鎧一式で考えたらかなり強くなってるんじゃないかな?)


『この装備はクエフリーネさん専用ですので、クエフリーネさんには性能を見る事が出来るようになっています』


(あっ、私には見れるんだ)


『テラ様、防具もアニメを参考にされましたか?』


『いえ、防具は小説しか参考にしていません』


『ちょっと防具の性能が既存の防具よりも高過ぎませんか?』


『ちょっと頑張り過ぎましたかね?でも今後のためでもあるのでいいでしょう?』


『リーネも黙って聞いてないで何か言って?』


「いや、テラ様の説明を聞いているとなかなか会話に入れなくて・・・問題点もわかんないし」


『テラ様、この際、装備の性能は置いておきますが、戦乙女召喚で現世に降り立つ時にこの装備を使わせようと思ってませんよね?』


『もちろんそのつもりですよ?』


『ダメです!流石に戦乙女召喚で現世に降り立つ時は既存の装備を使ってもらいます!』


『え~?せっかく準備したんですよ?』


『現世にもある程度、戦乙女の事は伝わっていますから、戦乙女召喚の時は既存の装備じゃないと問題があります』


『クエフリーネさんはどう思います?』


「いや、私には何がなんだか・・・」


『リーネに振って言質を取ろうとしないでください』


『じゃあ普段は使ってくださいね』


『それはそれで装備の性能差に問題がありますが?』


『問題になりそうなのは思考補助と速度上昇ですよね?では既存の装備に追加しましょう』


『いや、それはそれで・・・』


『クエフリーネさん、特性を追加しますので兜とショートブーツを出してください』


「あっ、はい」


話についていけてない私は、テラ様に促されるままに兜とショートブーツをストレージから出します。

するとテラ様は私達に聞き取れない言葉のようなものを二言ほど発言されました。


『はい、兜に思考補助とショートブーツに速度上昇を追加しましたので問題ありませんね』


『いや、問題でしょ・・・』


『あっ、私ったらこちらに来た目的を忘れるところでした。ロカ、クエフリーネさんの戦乙女の槍は今の形で通してください』


『えっ?今の形だと手から出す感じですが?』


『ええ、戦乙女の槍を作る時に手から出す形も元々は候補にあったのですが、ロカのイメージに合わせて今の形になったのです。クエフリーネさんには手から出す形の方がイメージに合っていますので、こちらを正式な形の派生とします』


「えっ?さっきやったのでOKってこと?」


『分かりました。そのかわり装備の事は納得してくださいよ?』


『ええ、ではそのようにお願いしますね♪』


そう言ってテラ様は神界に戻られました。


『・・・訓練を再開しようか?』


「・・・そうですね」


テラ様についていけていない感じの私達は魔法の訓練を再開する事にしました。

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