宇宙放浪
ボクは宇宙を飛んでいる
真っ黒から濃紺に
深まっていくグラデーション
上も下も
右も左も
白銀や朱金
エメラルドにルビー
宝石の粉を
散りばめたような
星たちが
遠く近く
ささやくように
瞬いて
ぷかり
浮かんでいるボクに
何かをずっと
伝えてくれている
耳を傾けなければ
何も聞こえない
静寂のソラ
邪魔をする人はいない空間に
好きな歌をめいっぱい歌った
瞳を逸らせば
何も映らない
洞穴のソラ
遮るものはない空間に
思うさま寝ころがって
ボクは
とても
自由だったけど
ときどき
そっと
一人だった
少しずつ壊してしまった
銀色ステーション
ソラから降りられなくて
一緒に
ぷかり
浮かんでる
何度目かの周回
見えてくる
アクアのきらめき
ああ
ほんとは
わかってる
ボクの居場所を
求めてるんだ
あの青い星に
待っているだけでは
戻れない
愛しいふるさとへ
壊してしまった
銀色ステーション
精いっぱい直して
きっと降りていく
呼んでいる光をたどって
星がささやいてる
「こっちだよ」
「こっちだよ」
たくさん
たくさん
きらめいてる
「待ってるよ」
「待ってるよ」
ありがとう
にぶいボクだけど
きらきらの光の粒
ひとつひとつひろって
きっとたどり着くよ
愛しの青い星へ