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龍を追う女
その日の夕方、剣を背にし馬に乗った若い女が街に着いた。女は馬から降り、街中を歩く。すると「お嬢さん」と呼ぶ声がした。
「チョット、チョット、占ってあげよう」占い師が誘った。
女は占い師の所に行き、聞いた。
「何を占って頂けるのですか?」
「人を探しているじゃろう」占い師が言うと女は驚き「どうして分かるのですか」と聞いた。
「顔に描いてあるよ。酒店に行って尋ねてみると良いよ」と占い師は答えた。
「わかりました。ありがとうございます」そう言って女は酒店に向かった。
店に入ると主人に似顔絵を見せて聞いた。
「この人なら今朝、九龍少林寺に行ったよ」
「ありがとうございます」女が去ろうとすると「今日はもう暗い。ウチに泊まっていきなさい。お代はいらないから」と主人が言った。
「わかりました。好意に甘んじさせて頂きます」と女は答えた。




