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村の男
龍はその夜、酒店の二階に泊まった。
ベッドで横になっていたが寝付けない。
戦いの興奮が覚めやまないのだ。
手紙に何が書かれているか分からない。
が、余程重大な内容と察しがつく。
目を閉じて思いに耽った。
そして、二人の命が失われた。
殺らなければ殺られる。
が、1人の命を奪った後味は悪い。
殺す事は無かっただろうか?と自責の念にかられた。
人の命ほど尊い物は無い、と分かっているが武者修業という自分の生きざまに付き物の殺戮である。そんな事を思いながら眠りに落ちて行った。
その頃、街外れの村で1人の男が兄の帰りを待っていた。
「遅い。まさか、しくじったのでは」男はタバコを吸いながら不安に駆られていた。
「いや、兄者に限ってしくじる事はあるまい。仕事を終えて酒でも飲んでいるのだろう」男はそう思い横になった。




