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遠距離恋愛

キミのやきもち。

作者: 珊瑚

「あいたい」


俺が素直に伝えられない言葉をキミは言ってくれる。


「うん」


俺も会いたいよ。


「はやく」


たまにしか聞けないかわいい声を出してきた。

この声で甘えられるのが好きだ。


「今の仕事が一段落ついたらそっちに帰れるから」


ごめん。もう少し待ってて。


「明日?」


え?


「急ですね」


そんなに、俺に会いたい?


「じゃぁ、今!すぐあえる?」


にやける。やばい。可愛すぎ


「4時間ぐらい待っててくれる?」


今すぐにでも会いに行って抱き締めたい。


「うそだぴょん」


会いたい気持ちは嘘じゃないでしょ?


「やろうと思えば出来ないことはないんだよね」


「やる気を出して!」


やる気を出しちゃってもいいけど、言われてから行くのはサプライズにならないでしょ?

俺は突然行って驚くキミを見たい。

どんな反応をするのかな??

それか


「来てくれてもいいんだよ?」


キミのこと養えるぐらいはできるよ。


「再来月は?」


え?


「そんなに、遅くていいの?」


うまくいけば今月末辺りには休みとれそうだけど


「私、再来月誕生日で…」


ちゃんと


「覚えてるよ」


忘れるはずないでしょう


「だから」


「お祝いをしよう」


「うん!」


嬉しそうな声。

キミの誕生日には


「プレゼントを一緒に買って、おしゃれなレストラン行って、夜景の綺麗なホテルにお泊まりしよう」


こらこら


「何で笑うんだよ」


「私よりロマンチスト」


だって、女の子は


「そうゆうの好きじゃない?」


「誰と比較してんの」


あれ?拗ねた声だ。


「テレビで見ただけだよ」


うそ。ネットで調べました。


「やきもち」


「焼いたの?」


「うん」


にやける俺と対照的に拗ねていくキミ


どぉやって、機嫌をなおしてもらおうかな…。

あ!


「何個?」


文字でみればヤキモチと焼き餅の区別はすぐわかるが言葉の取り方を変えるだけで君の気持ちが和むといいんだけど


「一人じゃ食べきれないぐらい」


少し間があってからぼそりとつぶやいた


「残しておいて?あとで食べに行くから」


笑ってくれた。


「うん」


「増やすなよ?」


「わかんない」


素直じゃないところも好きだよ。

だって


「こんなことしたいって思うのはキミだけだよ」


「本当に?」


でた。キミの癖。

なんでも確認するんだから。


「本当だよ。信じられない?」


「うれしい」


そばに居てあげられないぶん、キミにはなんでもしてあげたいんだ。


「うれしいです」


キミの笑った顔がとてつもなく見たくなった。

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