第七話 魔法使いになった俺は念願の魔法学校の生活を満喫した!⑤
35歳で魔法が使えるようになった俺は魔法を使って異世界旅行を堪能していたが
アーティファと言う世界に来て戻る事が出来なくなった。
元の世界に戻るために戦争はさせられるは一騎打ちはやらされるはかなりハードな
事をしたにもかかわらず、話を聞きに行ったエルフは異世界転移の魔法について
失われていると来たもんだ。
本当に帰れるのか俺は?
飛行列車に乗るまでエルフがまた怒り出すか気が気でない状態が続いた
せいで学園の寮の自分の部屋に帰ると普段は欠かさず行う一人ファッショ
ンショーも出来ずにベッドにダイブしてそのまま意識が途切れた。
・・・また夢の中を歩いている。昔会社に通った道に見えるが少し違い
あやふやな部分があるが良く通った居酒屋兼食堂の場所はすぐに分かり
近づくと何時もと違い大将が入り口で待っていた。
「あの方から食事に招待されるなんてきーさん本当に大物なんだね。
今日は宮殿に連れで行くように仰せつかったから入り口で待っていたんだ。
じゃあ行こうかきーさん。」
言うと歩き出す大将だがそちらは会社の方では?と思いながらついて行くと
周りは枯れた木が立ち並ぶ不気味で知らない場所に出てしまう。
更に進むと城壁と思われるでかい壁が見え、近づいて行くと大きな門が
見えて来た。
「着いたよきーさん、ここがあの方の宮殿だよ。」
「・・・いや宮殿と言うより城、うーん刑務所の様な外観だけど。」
「あまり無礼な物言いはよしたほうが良いよ。あの方は怒ると凄く怖いんだ。
それと案内はここまでだから後はきーさん一人で行ってね。その門を
くぐるだけだから間違わないよね?じゃあ失礼するよ。」
元来た道を歩いて行く大将。確かに後は門をくぐるだけかもしれないが
どうすればこの巨大な門を開けれるんだ?
小さな通行用の門か開けるスイッチがないか確認しようと近寄ると
「我が主の友、鈴木直樹様でありますね?今お迎えいたします。」
何処からか声がした後大きさからは想像できない小さい音がして巨大な門が開いた。
門の中は巨大なエントランスでかなり高い天井に蛍光灯ではない謎の光が下を
照らしていて、そこには巨大な人が立っている。多分声の主だ。
3メートル以上の長身で白い仮面と白い修道士が着るような服を着ていた。
「我が主はこの先でお待ちしてます。付いてきてください。」
抑揚の無い声でそう言うとまるで滑る様に他の門に進みだす。
おいて行かれると困るので急いでついて行く。
門が開くと目の前に大きな宮殿が見え、そこに向かって一直線に道が続いている。
案内人に遅れないように急いで道に進むと
「なっ何だこれ!!」
道の両脇を埋め尽くす片膝をつき首をたれる姿勢をとる異形の姿が現れた。
悪夢に出てくるような姿の物ばかりだ。どう見ても悪魔にしか見えない。
「安心しなさい。この者達は我が主の下僕です。手を出す事は許していません。」
俺がビビッて立ち止まっているのに気が付いた案内人が説明するが
許可制か?とツッコミを入れたいところだが怖いのでなるべく周りを見ないで
先に進む。
「あの者がそうなのか?貧弱な人間だ。」
「途轍もない魔力だ!食いたい食いたい食いたい。」
「人間風情を宮殿に入るなど許されぬ事だ。命令さえあればすぐに八つ裂きに
してやる!」
周りの異形は小声で会話すると言う謙虚さは無いらしく物騒な事を俺に良く聞こえる
位の声で次々と喋り、100メートル位の道のりが永遠と思われる程の距離に
感じられた。
何とか宮殿に着くと今度は天井が高い上に幅も広くそして長い廊下を歩かされ
前の廊下を見ると今度は鎧を着た天使の様な姿の者が静かに両脇に立っている。
無言でいるのはそれはそれで不気味ではあるが先程の異形よりは怖くないだけ
助かる。
・・・と言うかここ無茶苦茶広いぞ!夢の中、もしくは異世界だから土地代タダかも
知れないが有り得ない大きさだろ?無茶して建てたと言うより無理がある大きさ
だぞこれ!そんな事を考えていたら長い廊下がやっと終わり目の前に大きな扉が現れ
「この中で主がお待ちしています。お入りください。」
と巨大な案内人に言われてやっと到着した事を実感する。飯食うのにどんだけ
歩かなきゃ行けないんだよ?と心でツッコミを入れて扉を開く。
中は暗いがとても長いテーブルがあるのが見え、その上に豪華な料理が並んでいる
のをテーブルの上にこれも並んで置かれているロウソクに照らされて見て取れる。
天井が高く部屋が広いのかロウソクの明かりでは確認できない。
「よく来てくれた、取り合えず席に座ってくれ。本来なら給仕が居るのだが
秘密の話をするために部屋に入れていない。マナーは気にせず食べてもらって
構わないぞ。」
周りを見ていると前からDの声がするので見ると何時もの鳥の姿のDがテーブルの
反対側の椅子の上に停まっていた。
「食事に呼んでくれて悪いけど宮廷料理なんて食べたことないから遠慮なく
食べさせてもらうぜ。」
席についてよく見るとテーブルの上には素人が見ても高級そうな料理が並んでいる。
巨大なエビの料理やステーキの様な料理、シチューやフルーツがのっている皿が
ある。その皿やナイフやフォークも細工がしていて高そうだ。
Dもマナーに気にしなくていいと言っているので遠慮なく食べる。ナイフやフォークは
上手く使えないので食べ方が分からないのは手で掴んで食べる。
食べた感想は夢の中なのに驚くぐらいに味が伝わってくる!しかも味わった事が
無い美味さだ!テレビの受け売りの知識と同じでステーキは簡単に切れてしかも
口の中であまり噛まずに溶けていく!油が溶け出してたれと融合し口の中で
絶妙な味に変わる。
旨い、旨すぎるぞ!Dって本当にお偉くて金持っているんだな。しかも良い奴だ。
「食べたことないほど旨いよD。食事に呼んでくれてありがとう。」
「気に入ってくれて良かったよ。まだまだ幾らでもあるから好きに食べてくれ。」
気前の良いことを言うDだが本人は鳥の姿でこちらを見ているだけだ。
「Dは食べないのか?」
不思議に思い聞いてみる。
「あーその事だがきーさん作戦会議に入る前に私の真の姿を見せようと思って
いたのだ。問題無いかな?」
変な事を聞いてくるものだと戸惑うが目の前に何語で書いてあるか分からない
ワインだが1500と書いてあるところを見ると500年物のワインだと分かる。
こんな良いものをくれるやつが悪いわけが無い。
「かしこまらずに姿を見せてよ。」
「良かった、では見せよう。」
椅子に停まっていた鳥のDが飛んでいき見えなくなるとテーブルの上のロウソクに
照らされて近寄って来る人影が見える。
・・・えっ?・・・・・・ギャーー―ーーー―ーーーーーーッ出たーっ俺を追いかけた
悪魔だーーーっ異世界転移で行った何処かの世界で追いかけて来た悪魔だ!
あの怖すぎる顔でどんな人間でも国でも睨むだけで支配できそうな顔だ
間違いない!
でも何で奴がここに居るのか?本当にこいつがDなのか?
腰が抜けかかっているがそれでも椅子を跳ね除けると扉に向かって走る。
しかし扉には鍵が掛かっているのか開かない。
「食事や酒で恐怖を和らげる作戦はダメだったようだな。仕方ない
私の翼を見るのだきーさん、光よ照らせ!
どうだきーさん、神や神の使いである証拠の純白の翼だぞ?」
照明器具も無いのに天井の辺りがひかりDの姿を照らし出す。
確かに綺麗な白い翼だ。・・・だがしかし光に照らされた壁に柱に床!
何なんだこれは!壁一面に地獄絵図、柱には苦悶の表情をしたレリーフが
動き、床には人が拷問にあうリアルな絵がアニメーションの様に動いている。
「何だこのグロテスクは!こっここは地獄だ!騙されないぞこの悪魔め!」
怒りが頂点に達っしたのか視界が赤く染まっていく。これはもしかして
魔法発動か?
〔デストロイトランスモード起動します〕
無機質な声が聞こえた後俺の周りにいくつもの魔法の杖が現れ目の前のDに
集中砲火を浴びせる。
しかしテーブルや壁が吹き飛んでもDは光の幕に覆われ全く当たらない。
「想定外の酷い有様だ。いい加減にしろこの糞ボケが!」
Dの凶器の様な睨みつけとドスのきいた罵声に俺は気を失ってしまった。
「・・・起きろ・・・起きろきーさん。」
誰かが呼ぶ声がする。・・・俺は恐怖のあまりに気絶していたのか?
あの見ているだけで根源的な恐怖が湧き上がる顔で睨まれてから記憶が飛んで
いる。
それより現状把握だ。椅子に座っている。いや椅子に縛って座らされている。
周りはボロボロの床と壁。料理だったと思われる消し炭が足元に転がってい
いて、視界を上げれば目の前にDが立っていた。
しかし先ほどと違うのは顔にひょっとこのお面をしている事だ。
「きーさん気が付いたか?先に言っておくが危害を加えるつもりは毛頭ない。
その証拠に気絶をした後気が付くまで何もしていないぞ?」
ひょっとこのお面を付けてはいるが間違いなくあの恐ろしい顔がその後ろに
ある。信用なんて出来るわけが無い。
「おっお前は誰だ!Dを何処にやった?しかもこんなグロテスクな部屋に
入れやがって!」
目の前の悪魔はひょっとこのお面を少し外して眉間の辺りを指で揉んでいる。
「やはり私の考えが甘かったようだ。きーさんに長くとりついていたせいか
自分の存在が受け入れられたと錯覚していたようだ。
仕方ない話が長くなるが一から説明しよう。まず私はマスティマと言う存在
だ。天使にして悪魔を束ねる者。
昔から神と対局する存在として悪魔がいたが一神教に存在すると非常に厄介な
存在になる。何故か?全知全能の神なのに悪魔も倒せないのか?と言うジレンマ
が発生してしまうからだ。
そこで修正する存在が私、マスティマだ。神に使わされた者が人に悪さをして
人に啓もう活動を行うと言う物だ。こうする事で悪魔を神が操っていると言う事に
なり神がそれを罰する。ここまで理解できたか?」
「それってマッチポン、ウワーーーーッ!」
「きーさんそれ以上は絶対に言ってはダメだ!この事が主に聞かれると私の立場が
危うくなる。絶対に言うな、いいな?」
ひょっとこのお面を被って口の前に指をたてて静かにと言うジェスチャーをするが
お面の下の顔を知っているから顔を近づけて来ただけで飛び上がる程怖い。
「分かっている様だから話を続けるぞ。私は神から使命と力を授かり悪魔の王を
討伐し、配下の悪魔を部下として引き入れた。
何故悪魔を部下にしたか?それは主が望んだことだからだ。悪事を行うのは悪魔で
なくてはならない。
私と一緒に管理する幹部の者は皆天から連れて来た同僚で、羽は隠すか黒く染めている。
部下となった悪魔に仲間であると思わせなくてはならなかったからだ。
先程きーさんはこの部屋をグロテスクと言ったがこれも部下となった悪魔の好みに
合わせているためだ。元々グロテスクとはグロッタと言い地下から出て来た遺跡の
建築様式を言っていたものだ。
私が就任した頃はギリシャ建築様式の宮殿で気に入っていた。しかし部下の悪魔達
はその建築様式を嫌い洞窟風の内装にした。それでも気に入らずもっと過激な建築
様式にするため異端のロシア人建築家の魂に建築を命じて作らせたのがこの建物だ。
部下の悪魔には大変好評だがきーさんもこれを見て気持ち悪くなっただろ?
分かっていたから照明を最小限にして見えなくしていたのだ。
決して私の趣味ではない。私も普段はあまり見ないようにしている。」
Dは少し考える仕草をしてからまた話し出す。
「きーさんが異世界であったと言う悪魔は私だ。きーさんが異世界移動の魔法を習得し
異世界旅行に出る事を知って直接話せると思って私の宮殿のあるこの世界に誘導
したのだ。
知っている通りきーさんは私を見るとすぐに逃げ出した。あの時配下の悪魔に給仕を
させていたため強面な対応をするしかなかったのだ。
あの時は完全に想定外であった。
きーさんが幼い頃にはあやしたり面倒を見たものだ。遊び相手にも何度もなって
あげていたから良く懐いていたものだ。
それなのにまさか完全に忘れているとは思いもしなかった。」
昔を懐かしむように遠い目でDは話し続ける。
「昔話はここまでとして私がきーさんにとりついているのは前に話した神輿に
なってもらうためだ。きーさんを選んだ理由はその途轍もなく大きい魔力の器を
持っているためだ。
我々の居た世界では魔力が希薄なせいで持っている魔力が少しずつ漏れていって
しまう。ところがきーさんに結界を張り魔力をきーさんと私の間で循環させる
事で魔力のロスが最小限に抑える事が出来たのだ。
この事に我が主は大変喜びきーさんにとりつきながら仕事をする事を許可して
頂いたのだ。
そして現在に至るまできーさんにとりつきながら守ってもいたのだ。
これで分かっただろ?顔は怖いが神の使いであり、きーさんとの運命共同体であり
きーさんを守護する天使でもあるのだ!」
理解してくれと言わんばかりに顔を近づけてくるとやはりどうしてものけ反ってでも
逃げたくなる程の顔だ。隠していても見た時のインパクトのせいで恐怖が
収まらない。
「・・・やはり恐怖はぬぐえぬものか。悪魔を従えるために恐ろしい顔で顕現した
のはいいがこんなところで弊害が出るとは思わなかった。
分かったきーさん、なるべくこの姿は見せないようにするから安心してくれ。
この世界に居る時は鳥を依り代に姿を現すようにしよう。
では本題に戻りたいのだがその前に鏡を見てくれ。」
突然話を変えて鏡を目の前に出すD。何の真似だと思ったら鏡に映った俺がぶれて
映っている!おっさんの俺に少女の姿の俺がかぶる様にぶれて映っている!
どう言う事か答えを求めてDを見るが
「残念な事だが私にもよく分からないのだ。きーさんは異世界旅行に出て知って
いると思うがその世界にない物を持ち込むと削除されるか持ち込めない。
人類が存在せず他の知的生命体がいるとそれに近い姿になってしまう。
これは世界が異物を排除しようとする力の様だ。
しかしこの世界ではきーさんは女の子の姿になった。街には老若男女が居るにも
関わらずにだ。
ここまでは説明のしようがない。だが分かっている事はきーさんはこの世界の
少女のキキに侵食されている。
先程もとっさに魔法を使ったが元の世界では当たり前だがきーさんは魔法は使えない。
それが使えた上に姿が変わり始めているのは侵食、もしくは入れ替わりが始まって
いると思わざるえない。
急がないと元の世界に戻れなくなってしまう。こうなれば最短で行うプランで行こう。
異世界への門を使うにあたってまず帝国内のエルフに手引きをしてもらい警報の魔法
と結界の魔法を解いてもらう。次に多人数で行う魔法で強大な魔力の悪魔を封印して
しまう魔法が厄介であるが今はその悪魔に人手を割いているから問題無い。
後は時間を掛けない事を主眼に置いて力任せの突入を行う。」
あごに手をあてて考えながら話すD。
「では早速エルフ達と連絡を取って調整を行う。少し時間が掛かるが安心してもらって
いいぞ。きーさんは必ず元の世界に帰す。それはきーさんのためであると同時に
私の望みでもあるのだからな。
大事な事だから繰り返して言うが怖い顔をしていても私は誰よりもきーさんを必要とし
守る者だと覚えておいてくれ。
では話は以上だ。おやすみきーさん。」
Dが話し終わると夢の中なのに眠くなり意識が遠のいていく。
・・・気が付くと学生寮の自室の椅子に座っている。確か昨日はベッドに倒れ込んだ
ところで寝てしまったはずだが・・・
自分の手を見る。細くて白い綺麗な少女の手だ。だがその姿に置き換わるかもしれない
事に言い知れぬ恐怖を感じた。
体調が整って来たので前位のペースで書かせていただきます。
話は変わりますがマンガや小説で話が勝手に進んでいく、出来てしまうと言う事を
聞きますが聞いたときは本当に?と疑っていました。
でもいざ自分で書いて驚かされます。話が勝手に進んで長くなっていくんです。
どう言う事かと言うとある存在のキャラクターずけをすると分かりやすくするために
それについて話をしなくればならず、話も伸びる。
俺凄え!と言うより誰かに凄いと言ってもらったほうが読んでいる人にも凄さが伝わるため
新しくキャラクターを追加して凄いと言わせるためそのキャラクターについても話さなけれ
ばいけない。どんどん話が伸びて行きます。
不思議体験です。
皆さんもよろしかったら小説を書く事をおすすめします。不思議体験ができますよ。




