ミハイルの言い分
ミハイルが刺客に殺される、そんな事は万に一つもないだろう。
少なくとも暁の稲妻の幹部をい務めていた男だ。
ミハイルが狙われている。思いもよらないことだった。
「さてそれじゃあ、あの剣について話そうか。そうだ、今から話すことはディエゴもしているからな。信用できなかったら後で聞いてみるといい。少なくともオレが嘘偽りを言っているわけじゃねーから」
これから冗談でも言おうとしているような口ぶりだった。ミハイルの口ぶりからはして少なからず嘘をついているようには思えなかった。内容は別として。
しかし腕についた獣に引っかかれたような傷を見て、まだ半信半疑だが信じようとする努力をしようと思った。
「竜のことはわかった。そのときにいた何者かがお前の投げた短剣を弾いたというんだな。依頼人だったってことはないか」
「分からない。足跡は何者かのがあったがそれが依頼人だという結論は出ない。短剣についてはもちろん探しにいったぜ。大切なものだからな。しかし見つけることができなかった。もしかしたらあいつ等が何か知っているかもしれないが……」
「誰なんだそれは」
ミハイルは話し始めた。アジェンダー遺跡の奥に探しに行った時廃墟にいた三人組と出会ったが何者かはお互いに分かっていない。それも何かは聞くことはできなかったが何かを企てているようだった。




