表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
勇者の復讐  作者: にけ
プロローグ
70/84

エリザとの再会2

固かったエリザの表情は少しだけ柔らかくなったように思えた。

「でもいまミハイルは出かけていていません」

「そうか。何時に帰ってくるかわかるかい」

 エリザは首をかしげレノを見つめた。

 

 どうしようか。


 太陽はまだ真上にも昇っていない。待つしかない。レノは胸ポケットから一枚の名刺を取り出し、裏にペンで書いた。

「帰ってきたら渡してくれるかな」

 レノから渡された紙をスカートのポケットに入れると大きくうなづいた。

 

東アムサーラ地区を出、すぐ近くの繁華街である南ソーランド地区の喫茶店に入った。

ディエゴのときと同じようにカフェオレを頼み窓際の席に座ってから道行く人をしばらく見てから、湯気のたっているカフェオレに口を付けた。

 

 ミルクの甘さとコーヒーの苦味が上手に交じり合っている。加えて砂糖の甘みが深い味にさせている。今度はしっかりと砂糖の味を感じることが出来た。

 病気にでもなったのかと思い、心配したがそんなことはなかった。単に緊張からきたものだろう。貪るように、二口、三口と口をつけ、力が抜けたかのように椅子にもたれかかった。

 

 さて、どのくらいでここに来るだろうか。夕方までには帰ってくるとエリザは言っていたがーー予想が正しければ……。 

 

 しかし、指名手配も解かれた以上どうして、隠れる必要がある?

 

ぼんやりと考えているとユリから渡された緊急性を示す速達を思い出した。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ