7.学園へ
さて、少しずつファンタジー要素が濃くなってきます。
後日、メイト様から学園への編入手続きの書類が届いた。
自分が書ける部分はすべて書き、あとはテライトに任せる。
その数日後、制服と教科書などが届いた。
編入するのが、一週間後だ。
シルフェル学園は全寮制で、貴族庶民関係なく通っている。この国は、差別とかはないので(王がアレなので)、安全に過ごすこともできそうだ。初等部1年(入学最低年齢は10才。)から最高等部3年まであるが、最高等部は希望者のみが入る。私が編入するのは高等部1年だ。礼儀とかは、ほとんど問題ないと言われた。
「はぁ、緊張するな。何か最近緊張してばかりのような気がする。」
いよいよ、学園だ。
「大丈夫だよ。アイはしっかりしてるから。」
テライトはそう言ってくれた。
何か最近妹扱いのような気がする。まあ、私は兄姉がいないので、うれしいけれど。
「じゃ、いってらっしゃい。たまには帰ってきてね。困ったときは、いつでも相談のるから。」
「ハイハイ。昨日も聞いたよ。その台詞。」
なんというか、過保護な兄という感じだ。執事のソレオも、何か過保護だったし、そんなに頼りないか?私は。
「じゃあ、いってきます。」
「君がアイさんですね。わしは君が編入するクラスの担任でアルトというよ。よろしくね。じゃ、ついて来て。」
校門から入って、玄関に行くと、先生がいた。綺麗な女の人だ。
うん、耳とがってますね。エルフなのかな。
一人称わしって古風だなぁ。でも、口調は普通だ。違和感しかないなぁ。
「よろしくお願いします。あの、アルト先生はエルフなのですか?」
アルト先生はこちらを向いてニコッと笑った。
「わしは、ハーフエルフだよ。純血のエルフほど耳はとがっていないから。」
やはり、エルフの血は継いでいたようだ。ハーフがいるということは、種族差別は無いのかな。
階段を上がり、何分間かあるくとアルト先生が止まった。
「ここだよ。」
アルト先生は、けっこう豪快に扉を開けた。
バンッ。と音がするくらい。
「皆さん、いきなりですが転入生です。じゃ、アイさん自己紹介よろしく。」
おおぅ、大雑把だな。エルフのイメージが変わってしまうよ。あ、でもハーフエルフだから違うのかな。
教室を見回す。皆こちらを興味津々に見ている。ファンタジー要素もいる。耳がピコピコ動いて、尻尾がブンブンと動いてる。気になる。
「アイです。まだ、精霊の民になったばっかりなのですが、よろしくお願いします。」
「アイに質問したいことがある人いますか?」
アルト先生がいうと、何人かの手が上がる。
それをてきとーにアルト先生が当てていく。
「アイさんはいくつなのですか?」
補足。この世界は義務教育ではないので、クラス一人一人の年齢はばらばらだ。
「私は、17です。」
あちらこちらで、
「同じだー。」
という声が上がる。
「アイさんはどこから来たの?」
「私は世界を航る者で、別の世界から。」
正直に答えよう。この世界は転移者は珍しいだけっぽいから。
皆の目がもっとキラキラ輝く。
「はい。質問はここまで。じゃあ、ホームルーム終わります。」
アルト先生が終わらせ、ホームルームが終わった。
その後は違う世界のこととか話して皆と早くも仲良くなった。
私はこれからの生活が楽しみだ。
アルト先生は見た目20代前半の美人です(´・ω・`)
ただ、少し方向性を間違えましたな( ´,_ゝ`)