共鳴 -各国家と名も無き者達を称えて
1942年1月17日午前7時21分
KGBゴーリキー支局、中央作戦室
「...今どうなっている?」
「...正直厳しいところです。
現在モスクワ軍管区の予備師団が戦闘準備終了しており、更にボルガ軍管区、レニングラード軍管区、そしてカフカース軍管区の予備師団が此処、ゴーリキーに集結中です」
「...何個師団だ?」
「モスクワ軍管区から2個師団、ボルガ、レニングラード、北カフカース軍管区から1個師団ずつで合計10万ですね」
「1個軍団、というとこか...此方側はの戦力は?」
「...ZSIRの戦闘兵力は今すぐ使える、となれば周辺に我々含めて2、3000人かと...」
「...KGBは?」
「今すぐ、となれば5、6000人を下るかと...」
「くっ...我々は多く見積もっても9000人...相手側は10万人...どうすれば...」
「...一個だけ良い案が...」
「...何だ?同志ペチュコフ」
「...国民をゲリラにすれば良いのです」
「...いや、確かに我が国の得意分野ではあるが...それは国民が...」
「同志!同志スクリャノフの会いたい、という方が...」
「...誰だ?」
「パーヴェルと言うそうですが...お通ししますか?」
「...分かった、通してくれ」
「分かりました」
...さて、誰だろうか。
......
「は、初めまして。同志スクリャノフ。私はぱ、パーヴェルと申しますっ!」
「...一度落ち着こうか」
「は、はい...スーハー...スーハー...」
「良し、落ち着いたね。で、どうしたんだ?同志パーヴェル」
「...我々も戦わせてください!!」
「...え?」
今なんて...
「私は貴方の、同志の演説を聞き、感動し、いてもたっても居られず、仲間を連れて来たのです」
「...しかし」
「人数は?」
「お、おい?ペチュコフ?」
「はい、20人です」
「...ふむ。分かった、受け入れよう」
「なっ...!」
「...同志スクリャノフ。我々には仲間が、人が必要なのです」
「それは...そうなのだが...」
「...同志の考えを踏みにじる気ですか...?」
「...」
「お願いします、同志スクリャノフ」
「......分かった、認める」
「!それでは...!」
「ああ。だが、訓練を受けてからだ。良いな?」
「はい!」
「...ペチュコフ。お前のところで訓練しろ。良いな?」
「了解しました、同志スクリャノフ。...じゃあ此方に」
「はい!」
コツコツコツコツ...
「...はぁ...」
「...お疲れさまです、同志スクリャノフ」
「...その声は...ボルマン、か...」
「...彼らも頑張ってくれるでしょう...」
「...そうだと良いな」
「...同志」
「...何だ?」
「ソビエト=ドイツ共和国とソビエト=フィンランド共和国が独立を宣言し、大日本帝国と共にソ連へ宣戦布告を行いました。
既にドイツはポーランド回廊で、大日本帝国は満州にて戦闘を開始している模様です」
「...何?」
「...我々を助ける為だと思われます、同志」
「...」
「...そして西欧諸国がKGBとZSIRの支援を受け、独立しようと画策しているようです」
「...そんな、馬鹿な...」
「...同志の宣言は此処まで国を動かしたのですよ?...しっかりしてください、同志」
「...そう、か...」
「...頑張りましょう、同志」
「...ああ。この国を、この世界を救う為に」
はい、作者の桜花です。
タイトルはある曲を元に付けました。
分かる方は居られますか?
居られたら、流石です。
世界史が得意なのですね、同志。
またはクラシックがお好きで更にマニアックな方なのですね、同志。
こう言うと思います。
因みに答えあわせは次回の後書きにて。
...さて、何故か旧ソ連も完成間近です。
もう少し私の駄作をお待ちください。
また、完結したら一度改訂が入るかもしれません。
...それでは、失礼します。