KGBのお兄さん
...短い、明日投稿するのと一緒に見た方がよろしいと思われる。
ゴーリキー駅近辺、同日6時07分
...さて、つい手を引っ張って来たがここには何があったか...
確かロシア第4の都市と呼ばれていた筈だが...
「はぁ...はぁ...あ、貴方...?い、いきなり引っ張らないで、よ...はぁ...はぁ」
「あ...す、すまん...」
「で、でも...これも、良いわね...」
...顔を赤く染めながら言う事じゃないぞ...
というか、Mか?Mなのか?エカチェリーナ。
トントン...
...肩をつつかれた...?
俺達は後ろを見た。
そこには良くクレムリンで見たKGBのお兄さんが...
「君達、ここで何をしているんだね?
今はまだ仕事前の体を休める時間の筈だが」
「...成程。だからここまで静かなのか...」
ロシア第4の都市だから沢山人が居ると思ったが人っ子一人居ないのだ。確かにそういう事なら理解出来る。
「...君達、一緒に来たまえ」
「...あ、エカチェリーナ。バッチを」
「え、あ、うん。はい、スクリャノフ」
エカチェリーナがバックからソ連共産党員バッチを取り出して、渡してきた。
「...スクリャノフ...?そのバッチ、まさ...か...」
「すまないね、同志。混乱させるような事をして」
「...一応確認しても」
「ああ」
「...失礼します」
私はバッチを手渡した。
「......確かに本物です」
彼は私に丁寧にバッチを返してきた。
「...申し訳ありませんでした!」
「いや、大丈夫だよ。私が突然来ただけだ、同志」
「い、いえ...本当に申し訳ありません...
そういえば用事は何でしょうか?」
「いや、ちょっと此処のかん、...視察をしようと思ったのだが...まぁ仕方無いな」
「申し訳ありません...
あ、ではゴーリキーソ連共産党支部に来ませんか?ここなら自由に視察出来ます」
...どうしようか、いきなり地味になったが...エカチェリーナがどう思っているか、だが...
「...一応言っておくけど後40分しか居られないわよ?」
ああ...もうそんな時間か...
「あ、もう移動なされるのですか?」
「まあな...シベリア鉄道での強行軍だよ」
「成程...それは仕方無いですね」
「...そういえばゴーリキーソ連共産党支部は何処にあるのかしら?」
「駅前です」
「......ここから戻るついでにでも行けそうね」
っ...!
「...行こうか。ゴーリキーソ連共産党支部へ」
「え、貴方...?」
「!!...良いのですか?」
「ああ。我が同志達を激励したい。良いかね?」
「勿論です、同志スクリャノフ。
是非招待させて下さい」
「うん、有難う」
「では車を持ってきます」
タッタッタッタッ...
彼は嬉しそうに支局に戻って行った。
さて...
「エカチェリーナ。今さっきのは演技か?それとも本気か?」
「...え?何が?」
「お前敢えて彼を怒らせただろう?」
「いきなり何よ...」
「...いや、違うなら良いさ。ああ」
...エカチェリーナの『ついで』発言の時彼の目の奥に怒りが見えた。
だからこそ急に行く事に変更したのだが...
天然なのだろうかなぁ...
...まさかこの時の行動が俺を、ロシアを救う事になるとは思いもしなかった。
分割して投稿する為明日も投稿します。
タイトル?...うん、まぁ...色々あるよね...