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何故か旧ソ連に来ちゃった?!  作者: 桜花
英米戦争
79/112

呼び掛け

1942年1月6日 午前7時頃

クレムリン、執務室


「同志カチューシャはどんな状況かね...?」

「もう二日間も寝ていません...」

「...そうか...」

「一応食事は取っていますが疲労が溜まっている筈です...そろそろ休ませないと...」

「...分かった、私が行こう」

「?!同志書記長?!」

「元々私の責任なのだ...スクリャノフを休ませなかった私の...」

「...分かりました」



同年同日午前7時20分頃

モスクワ近郊、国立第一病院


「...貴方...」


ねぇ...早く起きてよ...貴方言ったよね?平和な世界になったら一緒に世界一周旅行でもするか、って...

お願いだから起きて、私をまた抱き締めてよ...


コンコン。


っ...!


「だ、誰かしら?」

「私だ、同志カチューシャ」

「...入って」

「失礼するよ」


同志書記長が入ってきた。


「スクリャノフの容態はどうかね...」

「...比較的安定しているわ...脈も最近乱れてないし...」

「それは良い事だ...」

「...同志スクリャービンから聞いたわ。実質的な失脚宣言を夫にしたって...」

「...そうだな」

「何でしたの...」

「それは...」

「政治欲、なんて言わないでよね?」

「っ...」

「知ってるかしら?同志スクリャービンが何故“失脚宣言”を受け入れたか聞かれ、答えた言葉」

「...」

「...政治欲?そんな物はありません...私はただこの国を良くしたかった、その一心だけだった。必要なし、と言われた為、下がった、と」

「...」

「新婚旅行の時にあの人こう言ったわ。少なくとも必要なしと言われるまではこの体hっ...!」

「ど、どうした?」

「...今私の手首を掴んだような...」

「何っ?!」

「ま、まだやれるわよね?起きて?ね?起きてったら...お願いよ...起きてよ...」


お願いだから...私を置いていかないでよ...


「...カチューシャ、一度休め...」

「で、でも!」

「例えスクリャノフが起きてもその顔だと逆に心配されるぞ、それでも良いのか...?」


そんなの...良いわけないじゃない...


私は頭を横に振った...


「じゃあ休もうか...」

「...分かったわ」

「さ、行こう...」


私はこの後(恥ずかしいけど)爆睡した...

次で暗い話は終わります。

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