ソビエト連邦
1941年12月22日午前8時
クレムリン、
「さ、報告会を始めよう」
「私から」
「どうした、ベリヤ」
「最近少しずつアメリカ滞在のKGB職員。またコミンテルン職員との通信が途絶える事が増えてきました...」
「アメリカも本気を出し始めたようですね...」
「...そうか」
「そしてシベリア鉄道の新しい名称が決まり、電気複線化終了しました」
「名前は何だね?」
「ヨーロッパ鉄道です。車両に軌間可変機を付け、他国の鉄道に乗り入れ可能にしました」
「...え、ま、待って下さい。今何と言いましたか?」
「軌間可変機を取り付け」
「...この国やはりチートだ...」
「流石だろう?同志スクリャノフ」
「ええ、お見事です...私もそろそろ要らなくなってきたかな、と思う位に...」
「...」
「その件なんだが...」
私は空気が変わったように思ったから姿勢を正した。
「...この作戦が終わったら第一線を退いてくれないか?同志スクリャノフ」
「......ご命令とあらば」
「...分かった、終わったら命令を出す」
「分かりました、同志スターリン」
「では次はアメリカの軍備状況です」
「ふむ...」
「現在アメリカは史実でいう1955年辺りの技術かと思われます」
「...」
「ですので少々妨害が強いかもしれません」
「構わん、最悪物量で叩き潰してやる。少なくとも我々は1960年代の技術力を持っているんだ、負ける事はない」
「分かりました」
「他に何か無いかな?」
「...」
「では解散としよう」
......
「同志スクリャノフ」
「何でしょうか、同志モロトフ」
「何故反対しなかった」
「と、言いますと」
「っ......ふざけないで欲しい。何故実質“失脚宣言”を受け入れた...」
「必要無しと判断されたので」
「...本当に政治欲の無いやつなんだな、同志は」
「政治欲...?そんなものありません...私はこの国を良くしたいと元々思っていました。何故ここまで酷い事が起きなきゃいけないんだ。もっと良い歴史を辿ってもいいじゃないか」
「同志...」
「そして運命の悪戯か。この国へ来れました。そして役立てる事に感謝した。私は第二の祖国の為、愛国者となりました」
「...」
「ですのでもう良いんです。私はここまで祖国、ソビエト=ロシア、ソビエト連邦を良く出来たので」
「...そうか」
「...その代わりこれからはゆっくり休ませて貰いますよ?同志モロトフ」
「...分かった、私が保証しよう」
「有難う御座います。やっと...肩の荷を下ろせ...る...」
あ、意識が...やば...
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