大日本帝国
1941年12月21日 午前9時
東京、首相官邸
コンコン。
「入れ」
「失礼します」
「...どんな用だね?」
「ソ連から電報です」
「ふむ...」
私は彼から紙を受け取った。
「...そうか...」
「...」
「緊急に御前会議開くか...皆を集めてくれ」
......
同年同日午前11時
東京、枢密院庁舎内
前回と同じ構成員である。
「では始めます。東條首相、どうぞ」
東條英機が立ち上がった。
「...ソ連からの電報です」
「ふむ...」
「内容は二つ。一つはトルコとの停戦仲介。...もう一つが...アメリカで軍事クーデターが起き、圧政が起きて辛いアメリカ国民を早急に解放する為、力添えを頼む、この二点です」
「...何故トルコと戦争を...」
「...一応まだ戦闘は起きていないらしいのだが」
「何故だ?」
「イスラム教徒の聖戦宣言がな...」
「...成程」
「...正直この話ははね除けて良いのではないか?」
「だが後々の事を考えるとな...」
「ふむ...」
「取り敢えず保留としましょう」
「ああ」
「そしてアメリカと改めて開戦、ですか...」
「はい」
「分かりました、アメリカ国民の解放の為に」
「そうですな...」
「陛下、何かありますでしょうか」
「...朕は解放する事に賛成である。何故なら皆、同胞だからな」
「分かりました」
「トルコの方は朕が直々に文を書こう」
「!...分かりました」
「では」
「解散します」
この後この決定はソ連、トルコに伝えられ、平和的に終戦した。