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何故か旧ソ連に来ちゃった?!  作者: 桜花
英米戦争
73/112

トルコ

1941年12月19日 16時頃

トルコ自治共和国、


「今回は何だ?」

「ウクライナが独立するのですがそれについて一部協力して頂きたいのですが...」

「拒否する」

「...今なんと仰いましたか?」

「拒否する、そう言ったんだ、若造が」

「!!この者はソ連の閣僚だぞ?!今すぐその言葉を取り消せ!」


俺は同志モロトフを抑えた。


「良いんです、同志モロトフ。確かに私は若造ですから...」

「だ、だが...」

「...ところで何故拒否するんですか?」

「我々に得がない、意味分かるか?」

「...つまり見返りが欲しい、と...」

「ああ、それが外交というものじゃないのかね?」

「...」

「やはり無能だな、ああ」

「...自治共和国の癖に...調子に乗らないでいただきたい...」

「大体こんなのが上に居るからソ連は駄目なんだ」

「お、お前...」

「...今何て言った?」

「あ?こんなのが上に居るからソ連は駄目なn」

「ふざけるな!」


俺は力強く机を叩いた。


「俺はまだ馬鹿にして良い、まだ許せるからな。...だがな!我が偉大なる祖国を馬鹿にするとは良い度胸だ!その言葉は我が国に対する宣戦布告と取ってもよろしいな!」

「え、いや、あの...」

「いや、これは宣戦布告と取るが良いよな?モロトフ!」

「も、勿論です!」

「良し!では、宣戦布告と取る!祖国を馬鹿にした事を後悔させてやる!」


俺は部屋を飛び出した。

そしてその後からモロトフも出てきた。



「...同志スクリャノフ...?」

「...すまん...つい怒りに任せてやっちまった...」

「いえ、流石に私も許せませんでしたから...」

「...同志スターリンは許していただけるだろうか...」

「取り敢えず早く失礼しましょう。今トルコは敵国状態ですから...」

「分かった」


二人は急いで外に向かった。




トルコ共産党本部前


「...遅かったか...」

「今すぐ両手を頭の上に付けろ」

「...いえ、まだです...」

「早くしろ!撃たれたいのか?」

「...」


俺は笛を取り出し、力強く吹いた。


ピィーッ!


「?!」

「な、なんだ?」


ダンダンダン!


「がはっ...?!」

「?!」

「同志を守れ―!」


ある建物から大量の軍人が出てきた。


ダンダンダンダンダン!


そして我々二人を取り囲むように配置し、防弾板をトルコ軍に向けた。


「怪我はありませんでしたか」

「私は大丈夫です」

「私もだ」

「貴様ら所属は何処だ!」

「...教えてやろう。我々はKGB第9局トルコ中央第一分遣隊だ」

「KGB第9局!」

「成程、第9局だったのか...」

「この笛はKGB職員、特に第9局職員を呼び出せる笛です」

「それはありがたいな...」

「今すぐ引けば我々は何もしない。だが一発でも放ってみろ。全力で貴様らを殲滅してやるからな!」

「っ...」

「...全員銃を下ろせ」


トルコ軍人は全員銃を下ろした...


「...よし、一応このまま警護しながらの移動になりますが宜しいでしょうか」

「問題無いです」

「私もだ」

「では」


...


「...はぁ」

「すみません...」

「い、いえ。私は大丈夫です。ところで同志モロトフ」

「何だ?」

「この方は...」

「知らんのか...」

「...申し訳ありません、勉強不足で...」

「彼は特別大将のミハイル・ヴィサリオノヴィチ・スクリャノフだ」

「!!」

「おい、我々が警護しているの、あのミハイル大将だとよ!」

「あのミハイル大将か?!」

「らしい」

「こ、これは同志スクリャノフでしたか。申し訳ありませんでした」

「いやいや、大丈夫ですよ。それより急に呼び出して申し訳ありません...」

「な、何を仰ってるのですか。我々は貴方様方の警護をする為の存在なのですから。それに多分彼らも士気が上がっているでしょう、貴方様方お二人の警護ですから」

「私はそれほどの人物じゃないですから...」


私は苦笑した。


「何を言う。少なくともコーバに心の底から信頼されている一人だからな?安心しろ」

「...有難うございます、同志モロトフ」「ところで我々を送ったあと君たちはどうするのかね?」

「多分ですが一部を除いて隣国に撤退命令が出るかと」

「一部?」

「第3局、第7局は可能性がありますね...」

「ええ」

「まぁ後で命令が下るだろうから準備しておけ」

「分かりました」

「ところで飛行場は...」

「既に同志が制圧しているかと」

「なら大丈夫ですね」

「ところで電報は打ったか?」

「ええ。今KGB職員が全力で軍を妨害しているはずです」

「いや、クレムリンに、だ」

「...何故クレムリンに...」

「...やつらが宣戦布告して来たからだ」

「...ソ連に、ですか」

「ああ」

「...分かりました、少しお待ちください」

「ああ」

彼は通信機を取り出した。


「クレムリンに電報。トルコ自治共和国、ソ連に宣戦布告。繰り返す。トルコ自治共和国、ソ連に宣戦布告...」

「...」

「...何?アメリカで憲法制定会議が開催された?」

「な、早い...予想より三ヶ月早い...」

「いかん、早くクレムリンに帰ろう」

「分かりました...」



そして我々はクレムリンに戻った...

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