新しい転生者
1941年 二月二十九日 十四時 ソ連、技術兵舎
「お疲れさん」
!!お疲れ様です!
「大丈夫だ、疲れを癒してくれ。」
はい!
「えっと...ここはこれで...」
「...お兄さん?何をしてるんだ?」
「...え?AK-74の設計図を書いていまm...」
「お兄さん?少し一緒に来ようか...」
「あ、はい...」
......
「これはどうしたのかね...?」
「...今から全て本当の事を言います。」
「ああ、言ってくれ。(...どっかで聞いた事のある言葉だな...)」
「...私は2015年から来たにh」
「ああ、もう分かった。同じ様な人を知ってるから...」
「...え...?」
「取り敢えずミハイル同志のところに行って来い。」
「え、あ、はい...」
......
「ミハイル同志?」
「何ですか?スターリン同志。」
「運転手兼秘書が今決まったぞ。」
「...え?」
「今そちらの方に向かってるから宜しく。」
「...あ、はい...」
「じゃあ失礼する。」
ガチャン...
「さ、クレムリンに戻るか...(不敵な笑み)」
1941年 二月二十九日 十四時四十三分 ソ連、クレムリン
「...」
「どうしたの?貴方。」
「いや、運転手兼秘書を付けてくれるらしい...」
「へえ...成程ね...」
「どんな人だろうな...」
「ええ...」
コンコン!
「...誰だ?」
「スターリン同志からミハイル同志のところに来る様に言われた者です。」
「ふむ...入れ。」
「失礼します。」
運転手兼秘書が入って来る...
「(敬礼)」
「うむ。(敬礼)」
「そういえばお二人は新婚旅行に行かれるのでしたね。」
「ええ。」
「ああ、そして君が運転手兼秘書だ。」
「...は?」
「え?スターリン同志からそう言われたんじゃ...」
「いえ...私はただ単にミハイル同志のところに行ってらっしゃい、と言われただけで...」
「成程...ところで君の趣味は何だね?」
「兵器の設計図を書くことです。」
「例えば?」
「AK-47やStG41、T-41、AK-74、A」
「よし、分かった。何故スターリン同志が君を運転手兼秘書にしたか良く分かった。」
「え?」
「君も転生者だろう?」
「え、あ、はい。...え、君もってミハイル同志も...」
「ああ、元日本人だ。」
「私も元日本人です。」
「...宜しく。」
「ええ、ミハイル同志。」
「さてと、どこに行きたい?カチューシャ。」
「...出来れば全世界行きたいわね...」
「アメリカを除いてな...」
「で、私は失礼しても...」
「何を言ってるんだ。新婚旅行の計画を立てるぞ、運転手兼秘書さんよ。」
「...分かりました。」
「取り敢えず私としてはまずバルト三国を通り、ポーランド、ドイツ、オランダ、ベルギー、フランスと来て、イギリスに渡り、またフランスに戻って欧州一周と考えてるがどう思うか?」
「ふむ...良いと思いますが...交通費は...」
「全部ソ連に経費として落としてもらうさ。それに運転するのは君の役目だろ...?」
「...そうですね...」
「んで次は欧州からアフリカだが。」
「?!アフリカも行くんですか?!」
「いや、何を言って...ああ、そうだったな。一応アメリカ及びアメリカの影響が及んでいる国を除いて世界一周する予定だよ。」
「...これがソ連上層部の新婚旅行か...」
「いや、この優遇は俺とカチューシャのみだと思うよ。」
「そ、そうですか...」
「事実上ソ連の方針を作っているのは俺だからな...」
「...え?」
「本当よ。国家総動員法シリーズ、ソ日防帝協定、各戦争の総指揮及び参謀、兵器開発等など全部この人が考えてるんだから。」
「...本当ですか...」
「本当だ。」
「...つまりソ連の首脳部はミハイル同志...」
「ああ、そうだな。」
「...ミハイル同志の秘書が...」
「お前さんだよ。」
「...うわぁ...」
「あ、そうだ。欧州各国の頭に連絡を入れてくれ、視察に行くから準備しておけ、と。」
「...分かりました...」
「まあ取り敢えずルートは欧州からアフリカ、中央アジア、東南アジア、東アジア、大日本帝国、シベリア、カナダ、ソ連で終わる予定だよ。」
「...分かりました、一応その辺りの資料もかき集めておきます。」
「ああ、宜しく。」
「では一度失礼します...」
「ん、了解。」
運転手兼秘書が出て行く...
「良い秘書役を見つけたな、スターリン同志は...」
「ええ、そうね...」
「...さ、こっちもある程度は計画を練るか。」
「ええ、貴方...(微笑む)」
今日もクレムリンは平和です...
何だろう...凄い無茶ぶり感が...これは酷い...
まあこれがスターリンか...ある意味普通だな!(震え声)
では次回もお楽しみに...