お別れ
1941年 二月二十八日 八時十二分 ソ連、クレムリン
「スターリン同志、これから行うべき事をこのノートに書いておきました。そしてこちらがこれからの兵器の設計図です。」
「...本当に去るのかね...」
「...ええ。あ、カチューシャに言っておいて下さい...至らない夫で済まなかった、と...」
「...分かった...」
「では...」
部屋から出て行く...
「総員!我々の偉大なる特殊大将に敬礼!」
「!!これは...NKVD...」
「ミハイル同志、これはささやかなお礼です...今まで本当に...本当に有難う御座いました...」
「そっちこそ我々を支えてくれて有難う...」
「それでは...」
歩いていく...
...赤軍陸海空軍軍人も居たよ...
何人居ただろうか、やっと出口が見えてきた。
「君がミハイルかね。」
「!その声は!」
「そう、ウィンストン・チャーチル、チャーチルだ。」
「何故ここに...」
「スターリンが強制的に来い、って言ってね。あのモスクワ講和条約決めたの君なんだろう?」
「...ええ、その通りです。」
「...まあお疲れさん...」
「有難う御座います...」
また歩き出す...
「総員!元敵であり今は最高の人物、ミハイルに対し敬礼!」
「!!」
「大英帝国陸海空軍軍人をニ十人だが連れてきたよ。」
「...有難う御座います...」
「頑張れよ、ミハイル。」
また歩き出す...
「やあ、ミハイル。」
「!!モロトフ同志。」
「私からは祝電を言わせてもらうよ。まあ一人だがね。」
「有難う御座います...」
「では...ミハイルよ、覚えているだろうか。今大日本帝国は頑張って成長しつつある。それもミハイルのお陰だ。本当にミハイルと会えた事が嬉しく思う。またいつか会えたらその時は食事をしよう。それでは...大日本帝国元首今上陛下より。」
「っ...今上陛下...誠に...誠に身に余るお言葉であります...」
「~!」
「え?この声は...」
「ミハイル~!」
「カチューシャ...」
息切れしながら目の前に立つ
「何で何も私に言わずに去ろうとするのよ...」
「いや、言わない方が良いかと...」
「何でよ...貴方は私が愛する唯一の人なのよ...?」
「唯一...」
「逆に貴方が居ないと...私が寂しくて死にそうよ...」
カチューシャの瞳から涙が流れる...
「カチューシャ...」
「ところで貴方の持っている指輪の石言葉、何か知ってるかしら?」
「...いや。」
「スフェーンの石言葉は永久不変。」
「!!」
「つまり貴方への愛は永久不変よ!」
「カチューシャ...」
「...お願いだから...私を見捨てないでよ...お願いだから...」
俺はハッとなって優しく抱きしめた...
「貴方...」
「すまない...自分が傷付くのを怖れて逃げようとしていた、カチューシャの事を考えずに...本当にすまない...」
「貴方...」
「世界で一番大好きだよ、カチューシャ。」
俺は優しく微笑んだ...
「っ~!!」///
「顔真っ赤にして可愛いな...」
「も、もう...」
「こっち向いてカチューシャ。」
「え?なn」
抱き締めた...そして...
「ん...大好きだよ、カチューシャ。」
「っ~!!」
ヒューヒュー!!
良いぞ!ミハイル!
スターリン同志!あの二人の粛正は無しですか!
無しに決まってるだろう?ゲオルギー・ジューコフ同志。逆に君を粛正しようか?
やめてください、お願いします。
「っ...そういえば居ましたね皆さん...(苦笑い)」
「そうよ...だから私は我慢してたのに...」///
「あまりにもカチューシャが可愛くて我慢が出来なかった、許してくれ。」
「っ...貴方そう言えば許すと思っているでしょ...」///
「実際そうだろ?」
「そ、そうだけど...うぅ...」///
「本当に可愛いなぁ...」
「...よし、決めた!早めにモスクワ講和条約締結して二人の幸せを祝おうじゃないか、チャーチル。」
「ああ、そうしようか。スターリン。」
「私も賛成です、スターリン同志。」
「スターリン同志...良いんですか?私達の為だけに...」
「当たり前だ!今は二人の幸せを祝う方が最優先だからな!」
「さ、スターリン。紙をくれ。」
「モロトフ、モスクワ講和条約の紙を渡してくれ。」
「どうぞ、チャーチル首相。」
「ああ。」
......
「っと、これで良し。」
「さ、皆用意しろ!宴会の準備だ!」
「おおー!」
「...相変わらずだな...」
「ええ、貴方...(微笑む)」
俺はカチューシャの肩を抱き寄せた...
二人の幸せの為だけにモスクワ講和条約締結するのを早められるのか...(困惑)
流石偉大な指導者と愉快な仲間達...
まあこういう事になりました...
そして俺は言うぞ...カチューシャさん可愛い!!有難う御座いました。
...おや?こんな夜中に誰かが...う、うわぁ~!!
ズダーン!!
.........
作者がNKVDにやられたので私、カチューシャがしますね?
皆さん、初めましての方は初めまして。お久しぶりの方はお久しぶり、カチューシャよ。(微笑む)
さ、今回は石言葉について話させていただくわね。
まず私がミハイルに渡した指輪の宝石は『スフェーン』と言うわ。
綺麗な色をしているけど確か傷が付きやすく宝飾関係にはあまり使われない宝石ね...
それでも私がこれを指輪の宝石にしたのは石言葉で『永久不変』という石言葉があったからよ。
「貴方への愛は『永久不変』よ!」という意味でこれにしたわ。
因みにミハイルが私にくれたダイヤモンドの指輪で、石言葉は...
『永遠の愛』...っ~!!///(顔真っ赤)
大好きよ、貴方...///
じゃ、じゃあ失礼するわね...///