表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
何故か旧ソ連に来ちゃった?!  作者: 桜花
英米戦争
37/112

ダウニング十番街襲撃

1941年 ニ月二十二日 十時二十七分 イギリス、ダウニング十番街

「首相、ソ連からです。」

「ふむ...ありがとう。」

電報を受け取る。

「そして大法院からも来てます...」

「捨てておけ...我々を見捨てた大法院等もう知るか...アメリカと一緒に潰してやる...」

「分かりました、それでは失礼します。」

「ああ...」

出て行く...

「さてと...ソ連のを...」

紙を開いて見る。

「...三月一日か...って緊急支援をしてくれる?!輸送船及び輸送機を使用して...流石ソ連...上が判断すれば早いからな...ありがたく貰おう...それに比べて大法院...やはりユダヤ人は全員殺さなければな...フリーメイソンめ...」

コンコン!

「ん?何だ?」

「首相、NKVDの方が。」

「ふむ...分かった、入らせろ。」

「失礼する。」

NKVD職員が入って来て敬礼する。

「(敬礼)どうしたのかね?」

「緊急支援物資の事に付いてですが。」

「ふむ...どの場所にどの程度振り分ければ良いか、かな?」

「その通りです。」

「ここ、グレートブリテン島に5、イングランドに3、残り2を各島へ。」

「分かりました。それとフリーメイソンの件ですが。」

「フリーメイソンがどうしたのかね?」

「今回のモスクワ講和条約の判断にフリーメイソンが関わっているかどうかを聞きたくてですね。」

「関係は無い。が...」

「が?」

「出来ればフリーメイソンを潰してくれ。」

「ほう...それは何故ですか?」

「我が国をアメリカは見捨てたがそれをアメリカに指示したのはフリーメイソンだ。だから潰したい。」

「成程ですね...分かりました、上に伝えておきます。」

「あいつらはいつでも邪魔して来る...素晴らしい世界にしたければ潰しておくべきだ。」

「分かりました...それと出来れば一時的に公安及び警察をNKVDに譲渡して欲しいのですが...」

「分かった、そうしよう。その方が安全だろうからな...」

「有難う御座います...ではそろそろ失礼します」

「ああ...お疲れ様...」

NKVD職員が出て行く...

「後はスターリンがどう判断するかだな...確かスターリンはユダヤ人嫌いでフリーメイソン嫌いだった筈だ...まあ後は願っておくか...」

首相は椅子に座りながら煙草を取り出し、吸い始めた...

ダンダンダン!

「っ...?!」

ダンダンダンダンダンダン!!

......

「首相、申し訳ありません。」

「何があった?」

「ユダヤ人が襲撃して来ました、既に制圧済みです。」

「フリーメイソン、か...」

「可能性としては...」

「これだからフリーメイソンは...!イギリス全域に緊急警戒体制を敷いてくれ!軍使用もこんな時だ、認める!」

「分かりました。」

「緊急事態宣言だけは回避しなければならない...何があっても、だ...」


同年同日 十時三十二分 ソ連、クレムリン

「何ッ?!ユダヤ人の襲撃があっただと?!」

「は、はい...」

「ダウニング十番街でか?!」

「ええ...首相官邸付近まで侵入を許し、その後NKVD職員が発見、交戦し、制圧したそうです。」

「相手は何人だった?」

「五人程度です。こちらは三人で交戦し、一人軽傷。相手一人を捕縛したそうです。」

「そうか...事情聴取の方は...?」

「あまりにも口が堅い為自白剤を使用したとの事です...」

「そうか...まあ仕方あるまい...」

「あともう少しで事情聴取も終わると思います。」

「ああ、分かった...ところでイギリスの対応は今どうなってる?」

「イギリス国内に計一万程度の検問を設置し、ユダヤ人を片っ端から逮捕していってます。」

「俺以上だな...取り敢えずモスクワ周辺のユダヤ人をNKVD総動員で逮捕しろ。抵抗する奴は銃殺だ。一匹残らず捜し出せ。」

「分かりました。」

特殊大将が出て行く...

「やはりユダヤ人大虐殺は良い方だったのか...今こうなるとはな...皮肉だな、ヒトラーよ...」

スターリンはかつてのライバルを思い出しながら遠くを見る...

コンコン!

「何だ?ベリヤ。」

「今回のダウニング十番街襲撃事件についての事情聴取の内容をお持ちしました。」

「入れ。」

彼の右腕が入って来る...

「どうぞ。」

「うむ.........これは...」

「事実のようです、スターリン同志。」

「フリーメイソン関与、Yes...武器の調達国はアメリカ、Yes...ッ?!...これはふざけてる...ベリヤ。」

「何でしょうか?スターリン同志。」

「ミハイル同志を呼べ...アメリカ及びフリーメイソンを終わらせるぞ...」

「...分かりました。」

彼の右腕が出て行く...

「許さなんぞ...何があっても許さんぞ...」

彼の右手に握られている紙がぐしゃぐしゃになる...

「私の家族を狙うとは良い度胸だ貴様ら...!!」

フリーメイソン...か...にしてもヒトラーおじさんは流石良く分かってらっしゃる...ユダヤ人は要らない人種だと。

そして有名だろう、スターリンは自分にも他人にも厳しいが一つだけ優しい対象者が居る。そう、『家族』だ。

実際スターリンは知っている範囲内では三回しか泣いた事が無い。

その理由も家族関係である。祖母、母親、弟。全て訃報だ。

そしてもう一つ有名な話がある。

彼の家族が居る街にドイツ軍ニ、三万人攻め込んだ時対するソ連軍は約八十万人投入された。

スターリンの大事な大事な家族を狙うという事は『殺してくれ』と言ってるようなものである。

さ、これからどうなるやら...

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ