カチューシャ
1940年1月1日
朝
新年に続いて戦勝記念日。...凄いわね...
にしても戦勝祝会があるらしいけど余興があるみたいね...私でも大丈夫かしら...まあ一度行ってみるのもありね!
昼(面接会場)
随分と多くの人が居るわね...でも大丈夫...私は声だけは世界一なんだから!
面接後
...大丈夫よね...?何か心配になって来た...大丈夫!大丈夫だから...
ってあれ?あれは同志スターリン?何故こんなところに...
あれ?係の人が私のところに...何があったのかしら?
「同志スターリンが貴女をお待ちです。」
「え?同志スターリンが?」
「ええ。」
「わ、分かりました。」
私は同志スターリンと共に個室に入った。
「すまないね、いきなり」
「いえ、全く問題ありません。偉大なる指導者同志スターリン」
「有難う。ところで君に余興に出て欲しいのだが良いかね?」
「!!...私でいいのですか?」
「勿論だ。逆に君だからこそ頼みたい」
「...有難うございます。勿論出させて頂きます」
「ああ。さてと此れを早速覚えてくれないか?」
私は紙を渡された。
「これは...カチューシャ...私の名前と同じですね...」
「ああ。あと二時間後だが大丈夫か?」
「大丈夫です、といいますか私はこの歌を知っていますので」
「なら大丈夫だな。宜しく頼む」
「はい」
二時間後
祝勝会(余興)
...私何で最初なのかしら...一番緊張するじゃない...というか今笑われたわよね?名前と曲名が同じだからって...良い度胸じゃない...声で驚かせてあげるわ!
控室
終わりね...良かったかしらこれで...まあ大丈夫よね。
コンコン!
ん?誰かしら?
「誰?」
「司会役のミハイルです」
「あぁ...どうしたの?」
「いえ、少し話したくて。...宜しいですか?」
まあ少しぐらいなら、と思いながらこう言った。
「...ええ、どうぞ?」
「失礼します。」
彼はきちんと礼儀正しく入ってきた。
「まあ座って?」
私は彼に椅子に座るように促した。
「有難うございます。」
彼は座った私の目を見ながら口を開けた。
「今日は有難うございました」
私は驚いた。何故なら私は当たり前の事をしただけなのに感謝されたから。
「いえ、私もこの国に勝って欲しいの。でも私には歌を歌うことしか取り柄がなくて...こんな形になったけど...元気づけることが出来たかしら?」
私は一応遠慮がちにそう言った。
「ええ、大丈夫ですよ。十分に元気づけが出来てますから。歌声でも、その美しさでも」
「...ありがとう。」
私はつい嬉しくなった。何でだろう...今まで褒められてもあまり何も思わなかったのに...
私は微笑んだ。
「笑っていてください。その方が貴方らしいですから」
彼も微笑み返した。
私は何故か恥ずかしくなった。
「...そうね!」
と、返した。
「ええ」
彼は相槌を打ってくれた...私一般人だから一応無視されても仕方が無いはずなんだけどなぁ...
一応興味本位で階級を聞いてみた。
「ところで貴方階級は?」
「ああ...えーと...階級ですか?」
彼は何か戸惑いながら言おうとしてた。
「ええ、貴方軍人でしょう?」
「ええ...特殊な...」
特殊な?何それ...
コンコン!
「「!!」」
二人共驚いた。
「私だ、ミハイル同志」
「あ、同志スターリン」
ったく驚かせないでください、とは勿論言えず静かにしていた。
「言い忘れていたことがあったよ」
「何ですか?」
「君の肩書は特殊参謀、階級は特別大将だ」
「「!!」」
私は驚いた。
え?彼が?司会役をさせられていた彼が?
「すまないね?言うの忘れていて」
「いえ、有難うございます。同志スターリン」
「じゃあ失礼するよ」
足音が小さくなっていった。
私は驚きながら聞いた。
「特別大将...ですか?」
「らしいね...」
彼は苦笑いを浮かべた。
「じゃあ流石にそろそろ失礼するよ」
一応言っておいた。
「ええ、頑張って下さい!」
「ははは、有難う」
彼は扉を開けた。
「あ、もし暇が出来ましたら...私とお食事しませんか...?も、勿論お忙しいのであれば何時迄も待ちます!だから...」
って...え?私何を...
「分かった、カチューシャ」
彼は微笑みながらそう言った。
「!!」///
って何で紅くなってるの!?まさか...
「此方に暇が出来たら君に連絡して迎えに行くよ」
「あ、有難うございます!」
ってまた私...
「それじゃあ失礼するよ」
彼は微笑みながら控室から出て行った。
「ったく...惚れたじゃない...」///
その後も色々と彼、ミハイルと共に食事をしたりしていった。
そして迎えたこの日。
1940年8月28日
朝
「大丈夫よ?お父さん」
「...」
「心配しすぎですよ?あなた」
「しかしだな...」
「大丈夫。ミハイルは良い人だから」
「う~ん...」
お父さんは相手が同志スターリンに親しい人だと聞いて少し心配そうにしている...
けど彼なら大丈夫だから...安心して...
9時頃
私の両親と彼との初めてのご対面。
「ミハイルと申します」
彼はそう言って頭を下げた。
「頭を上げて?ミハイル」
彼は頭を上げた。
「良い男じゃない」
「...」
相変わらず父は彼に目も合わせずに無愛想にしている...もう...
「あなたまだ許してないの?」
「...フンッ...」
「いえ、実際こうして会うのが初めてですから...いきなり此れが彼氏です、なんて言われたら実際嫌でしょうし...」
「ごめんなさいね?根は悪くないんだけど...」
「いえ、大丈夫です。というか分かります...お義父さんの目を見たら」
「あら、そう?」
「ええ。家族の為なら何でもするような、そんな感じが伝わってきます」
「あら、良く分かるわね。私達のために本当に頑張ってくれてるのよ。ね?カチューシャ」
「ええ」
私は力強く頷いた。
「しかしスターリン同志推薦というのは...」
「!!」
「お父さん!?」
「ご、ごめんなさいね?ちょっとあなた?謝って?」
「いえ、大丈夫です...お義父さん?」
「なんだ?ムカついたならシベリアでも何処にでも送れ...」
「同志スターリンの何処が嫌なんですか?」
「...共産主義だ...そこが一番嫌だな...」
「成程...一緒に来てください」
「...分かった」
「ミハイル!?」
「大丈夫。手は出さないから」
父とミハイルは部屋の隅で話している...何を話してるんだろう...
「~~~~~...」
「~~~~。~~~~」
「!?~~~!?」
「~~~~~」
「...~~~。~~~」
「~~~~~」
「...分かった」
「ええ」
「分かった、許そうじゃないか」
「「!?」」
「え...?お父さん、良いの...?」
「ああ、大丈夫だ。盛大に祝ってやろうじゃないか!」
「何があったか知らないけど...分かったわ!」
二人共近付いてくる。
「ミハイル何したの?」
「いや、ちょっとね。大丈夫、脅すとかそういうことはしていないから」
「ならいいけど...」
「大丈夫、心配するな(頭を撫でる)」
「ん...分かった」
十時頃(開始)
またお父さんミハイルと何か話してる...もう...
にしても生まれた時に母を亡くし、数年後父も死ぬって...辛すぎる...
...え?あのソ芬戦争の作戦をミハイルが?それに「準国家総動員法」及び「国家総動員法」も...?
最強じゃない...(確信)
「凄い人ね...」
「う、うん」
そして私の紹介も終わり婚姻届の署名に移った。
これで...ミハイルの妻になれるのね...
書き込みながらそう考えている...相変わらずね...
司婚者は婚姻届を受け取り、皆に見せた。
「では次に誓いの言葉をお願いします」
「「私共二人は、今日のよき日に、皆様の前で誓いあって結婚を致します。
この広い世の中に終生の伴侶として選び選ばれましたことをまことに幸福と思います。今日より心を一つにして深い理解と愛情と誠実とをもって夫婦の道を守り、苦楽をともにし平和な生活をいとなんで子孫繁栄のみちをはかり、終生二人の愛情の変わらぬことをお約束致します。何とぞ末長くお守護下さるようお願い致します。ここに謹んでお誓い致します」」
私は恥ずかしがりながらそう言った...
そして指輪の交換...
ミハイルが取り出したもの...っ!?ダイヤモンド!?
「!!...私に...これを...?」
「ああ、カチューシャ」
私は涙を流すのを抑えながら手を差し出して、ミハイルは指に指輪を通してくれた。
今度は私の番ね...
「ごめんなさいね?こんな指輪だけど...」
「全然気にしないさ」
!!相変わらずミハイルは...
「ありがとう、ミハイル...」
私はスフェーンの付いた指輪を通した。
スフェーン、永久不変の意味を持つ宝石...あなたへの愛は永久不変...大好きよ!
私達二人は前を向いた。
「お二人のご結婚を祝して、乾杯をお願いします」
そう、司婚者、補佐官が言うと全員立って、
「おめでとうございます!」
と言って乾杯した。
私はミハイルと手を繋いだ。
そしてミハイルからもらった指輪を見ながら、微笑んだ。
さあ、ミハイルの為に頑張らなくちゃ!
すいません!また遅くなりました...
その代わりに文字数大増量です!←
今度こそはあまり遅くならないように...でも多分次回は兵器紹介になりそう...(まあ六年先の兵器を作れるようになったからね!仕方が無いね!)
ブックマーク有難うございます!頑張ります!
では失礼します!