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終章

「まだ、こんなものを持っていたのね」

海は僕が手の上で転がしている、指輪を見て笑った。

「これは僕が自分に正直になれなかった事の反省と、それからの戒めの為に持ってるんだ」

「あなたは悔やんでるかもしれないけど、私は感謝しているわ。きっと…彼もね。だから、私が先に死んだらそれお棺に入れてね」

僕の言葉に、海はそう言った。

「僕より君のほうが先に逝くなんてあり得ないよ」

僕は笑ってそう返したのに……


 秀一郎は、僕たちが結婚したのと同じ25歳で家庭教師で知り合った未来さんという女性と結婚し、双子を設けた。


 そして、海は一刻も早く健史の許に行きたいと思ったのかもしれない。ほのかの花嫁姿を待っていたかのように、ほのかの結婚後すぐ、彼女は56歳という若さでガンで他界した。

僕は、彼女の希望通り、あの指輪を彼女の棺に入れた。

結局、若い頃大病をした僕だけが皮肉にも残されたと思いながら……


 それから――僕は出来るだけ向こうで彼らが2人きりでいられるように、秀一郎の子供も孫も見て83歳まで命を永らえてから、彼らの許に旅立った。


                                     -Fin-

以上で「my precious」終了でございます。


この作品、ひとえに健史が思いを伝えたいと言う主張を作者にごり押しした結果です。


次回から、もう1パターン、「Parallel」のパラレルワールド(短いですが)続きます。


またか? と思わず、引き続きお付き合いくださいませ


                    神山 備

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