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第7話 ギルド長・桜庭源次との接触


ギルドの広間は、いつもと違う緊張感に包まれていた。

亮は受付嬢に案内され、重厚な扉の前に立つ。扉の向こうからは低く落ち着いた声が聞こえる。


「葛城亮君ですね。こちらへどうぞ」


亮が中に入ると、広間の奥にひときわ存在感のある男が椅子に座っていた。ギルド長・桜庭源次。長身で落ち着いた風貌、鋭い目が亮を見据えている。


「あなたの戦績は、既に報告で確認しています」


桜庭の声は穏やかだが、その一言一言には確かな重みがあった。亮は軽く頭を下げ、礼を返す。


「ありがとうございます。ご迷惑はかけていません」


桜庭は微笑みを浮かべる。

「無論、迷惑などはない。むしろ、君のような実力者がいることは、ギルドとしても心強い」


亮の胸の中に微かな緊張が走る。異世界での戦闘経験を隠す自分にとって、こうした言葉は重く、同時に警戒を促すものだった。


「しかし、君の戦い方を見ていると、普通の青年には見えない力を感じますね」


亮は短く息を吐き、微笑を浮かべるだけで答える。力の詳細は明かさない。桜庭はその微笑みを見て、少し頷く。


「わかりました。君には、今後の探索活動で、いくつか重要な任務をお願いするかもしれません。ただし、表向きは普通の探索者として活動してもらいます」


亮は心の中で覚悟を決める。

「この世界でも、自分の力は必要なときだけ使う」


桜庭は資料を手に取り、最近のダンジョン事情やイレギュラー魔物の報告を説明する。BランクやCランクの難易度、注意すべき新種の魔物、そして探索者の成績分布。亮は静かに聞き、頭の中で戦略を整理していく。


「君の戦術眼と冷静さは、我々にとって貴重な戦力です」


その言葉を聞き、亮は微かに胸が熱くなる。異世界で培った戦闘経験を、現代でも活かすことができる。しかし、今はあくまで表向きは普通の青年。力を隠しつつ、状況を判断する慎重さを失わない。


面会を終えると、桜庭は静かに立ち上がり、亮を見送った。

「これからも、気をつけて活動してください」


亮は礼をして扉を出る。廊下を歩きながら、心の中で決意を固める。


「力を隠す。だが、必要なときには使う」


ギルド長との接触は、亮にとって大きな転機となった。これからの活動において、平穏な日常を守りつつ、自分の力をどのように制御するか。それが、彼の現代での戦いの鍵となるのだった。


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