過去の私
私はずっと幼い頃から姉が好きだった。
この気持ちは抑えきれないほどに。
私の姉は三つ歳上の姉がいる。
ずっと私を守ってくれた。
男子にいじめられたのはもちろん
同じ女子からもハブられていた。
好きな人いるでしょ。教えろよと言われ素直に
お姉ちゃんと言ったら。
シスコンじゃん。と揶揄わられて、
それを境に同性からはドン引きされて、
男子からはお姉ちゃん大好きシスコンだー。
とみんなの前で言われ恥ずかしいとその時は思っていた。でも。その時、姉に言われた事がある。
それは。誰を好きになってもいいんだよ。
人はそれぞれ。
自分には自分にしかないものを持っている。
それは例え家族だとしても。
その人しか出来ない個性。
たとえみんな同じ作業が出来ても、次までに動ける速さだって違う。
自分が何に興味を持ち、誰のために頑張れるか。
それが大切だと。
昔はよく分からないかった。
でもその言葉は私にとってはなぜか。
心に響いて今でも覚えている。
それがきっかけは分からないけど。
ますます姉の事が好きになった。
私はどうしても姉に近づきたかった。
みんなから頼られ、尊敬されてた姉は。
私にとっては遠い存在。
例え近くにいたとしても。心の距離はずっと遠かった
近くに行けば行くほど遠く感じる。
ずっと追いつけないほどに先に進んでしまう。
私はお礼すら言えない。
身の回りにいたとしても。
自分の気持ちは言えない。
なぜか。私の知る姉がいない気がして。
これは。気のせいとか言われるかも知れないが。
雰囲気もどこか変わった気がして。
あの頃の姉には会えない。
ずっとそう思い続けていた。