表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
65/78

最終章 The Final Part5

ソウルワールド、第二十階層の街では、スレイヤーが召喚したモンスター達が、爆破魔法を建物や人に向かって、放っていた。その為、街は火の海になっていた。


「キャー!」


「ウワー!」


「グルル」


一体のモンスターが、一人の逃げ遅れた男の前に迫っていた。


「や、やめてくれ」


「グルル、グルアー!」


「!」


「やめろー!」


そこへ、街へと辿り着いたユキが、そのモンスターを斬った。


「…!貴方は」


「大丈夫ですか」


「はい」


「ここは危険です。ひとまず逃げてください」


「わ、分かりました」


男はユキに言われ、皆と共に逃げた。


「…」


モンスター達の方を、睨むように見るユキ。


「グルル」


「悪いけど」


構えるユキ。


「手加減はしないよ」


「グルアー!」


「っ!」


ユキはモンスター達に向かっていった。


「っ!ハァ!」


ユキの剣の攻撃に、モンスター達は防ぐ暇もなく、斬られ消滅していく。


「グアー!」


「っ!ハァーア!」


ユキと大勢いたモンスター達による戦闘は、圧倒的にユキが上手だった。


「グルアー!」


「っ!」


ユキが一体のモンスターの攻撃を防いでいると、隣の建物に、逃げ遅れた人の声が聞こえた。


「キャー!」


「!っ!ハァッ!」


ユキは、相手をしていたモンスターを蹴り飛ばし、逃げ遅れた女性の方へ飛んでいき、女性を襲おうとしていたモンスターを斬った。


「グルアー!」


「…」


「あ、ありがとうございます」


「いえ、貴方は急いで逃げてください」


「はい」


女性を逃がし、再度モンスターと対峙するユキ。


「グルルアー!」


「!」


「ハァ!」


そこへミユキが現れ、ユキに向かってきていたモンスターに鎖をかけた。


「グルッ!」


「!ハァ!」


その瞬間を逃さず、ユキはモンスターを斬った。


「…ありがとうミユキ」


「ううん、大丈夫お姉ちゃん」


「うん、ボクは大丈夫」


「ユキさん、ミユキさん」


「メイちゃん」


「二人共大丈夫ですか?」


「はい」


「うん、ただ、モンスターの数が多すぎる」


「どうしますか」


「試してみる」


「!?」


「二人共、一回離れて」


「うん」


「はい」


ユキは集中し、剣に魔力を込めた。


「…」


「グルル、アー!」


そして込めた魔力を、モンスターの大軍に向かって、剣を振った。


「ハァ!」


「!」


「グルアー!」


その攻撃に、全体の八割のモンスターが消滅した。


「す、すごい」


「お姉ちゃん」


ユキの攻撃に、思わず驚くメイとミユキ。


「……まだ残ってる」


「(ユキちゃん、そっちは大丈夫?)」


「(サオリちゃん)」


〈第十九階層、牢獄にて〉


牢獄へ助太刀に来ていたサオリとサキは、腕輪の封印が解け、暴れていた罪人達の相手をしていた。


「(サオリちゃん、そっちは大丈夫なの?)」



「(こっちは、私とサキさんで、何とか食い止めてるわ)」


罪人達をまとめて気絶させながら、戦っているサオリ。


「うりゃあー!」


「っ!ふっ!」


罪人を気絶させるサキ。


「…」


「アー!」


サキの方へ、たくさんの罪人達が迫ってきた。


「(めんどうですね)」


サキは、まとめて気絶させる為、迫ってくる罪人の前に、魔力バリアを張った。


「っ!」


「…ハァ!」


魔力バリアの前に、先へ進めない罪人に向かって、サキは魔力バリアを壁の方へ動かし、罪人達を気絶させた。


「…んっ」


地下から、一階へとぞくぞくとやってくる罪人達。


「キリがないですね」


「でも、私とサキさんなら」


「そうですね、急いで終わらせましょう」


サオリとサキは、罪人達へと向かって行った。


ユキ達の方も、急いで終わらせるべく、モンスター達の方へと向かっていった。


「ボク達も早く終わらせよう」


「うん!」


「はい!」


その頃、ミレイユ姫のお城を守っていたユウヤの方は。


「…誰もこねーじゃねーか。俺も街に行くか?でもそうすれば、サキの野郎が黙ってないか。…ん?」


ユウヤが考え事をしていると、城の方へ走ってくる一人の少女がいた。よく見ると、それはサキだった。


「ユウヤ」


「サキ、なんでここへ」


「事態は最悪です。私はここを守るので、ユウヤはユキさんの方へ向かってください」


「…」


「私はミレイユ姫の様子を見てきます」


サキがミレイユ姫の方へ行こうとした所を、ユウヤは止めた。


「待て」


「…なんですか?」


「お前、誰だ」


「?何を言っているんですか?私ですよ、サキです」


「何でだろうな」


「?」


「勘ってやつか、お前はサキじゃねぇ。サキは任務を放棄するような野郎じゃねぇんだよ。あと、ミレイユ姫だと、様はどこいった」


「…貴方、勘がいいですね」


「!」


サキと思われていたその少女は、ユウヤの手を振り払い、距離をとり、正体を明かした。


「…」


「てめえ、今度は何の用だ」


その正体は、マキだった。


「…できれば、無駄な殺しはしたくなかったのですが」


「なんだ…」


ユウヤが喋ろうとしたその瞬間、マキはユウヤの間合いに入り、剣を振り、ユウヤを吹っ飛ばした。


「グッ!ウッ、かは」


「…まあ、戦意喪失にはなりましたか」


マキの一撃に、ユウヤは為す術なく敗れた。ユウヤを殺していないが、戦う力はないと判断し、ユウヤを無視し、城へ向かおうとしたマキ。


「待てよ」


「…」


「まだ、俺はやられてねーぞ」


「止めといた方がいい。貴方では、私には勝てない」


「勝てるかどうこうじゃねぇんだよ。己の前に立つ敵に、背は向けねぇんだよ」


「…そうですか」


「…ハァ!」


ユウヤは必死の一撃を、マキに与えようとした。だが、その一撃は、マキの剣によって防がれ、マキの蹴り技に、ユウヤは気絶した。


「かはっ!」


「眠っていてください」


ユウヤは倒れた。そしてマキは、お城の中へ入り、ミレイユ姫とカオリを発見した。


「ミレイユ姫ですね」


「…貴方は」


「私の名はマキ、貴方には我々の元へと来ていただきます」


「断ったら」


「申し訳ありませんが、少々荒っぽくなります」


「!」


「カオリ」


ミレイユ姫の前に立つカオリ。


「姫様、お逃げ下さい」


「止める気ですか」


「はい」


「姿勢は立派です。でも」


「ウッ」


カオリはマキの剣、持ち手である茎を腹に当てられ、気絶してしまう。


「カオリ!アッ…」


ミレイユ姫も、マキの手刀によって気絶させられ、マキの手に抱えられる。


「…ミレイユ姫、貴方には人質となってもらいます」


マキはミレイユ姫を肩に担ぎ。スレイヤーがいる次元へ戻る為、戻るのに手っ取り早いテレポート盤へと向かっていた。


「……ん?」


マキがテレポート盤へ向かっていると、後ろから魔力の反応を感知した。


「!」


「ハァ!」


「…貴方は」


「悪いけど、ミレイユ姫様は返してもらうよ」


マキを追っていたのは、ユキだった。


「…街には、モンスターの大軍がいたはずですが」


「あぁ、片付いたよ。君の事は、ユウヤ君から聞いたからね」


「!」


マキは、ユウヤがあの瞬間に、仲間に増援を送っていた事に驚いた。気絶する前に何故と言う疑問もあるが、仲間に頼るような人格には見えなかったからだ。


〈回想〉


「かはっ!」


「眠っていてください」


「(マキが、ミレイユ姫様の城に来ている)」


「!」


ユウヤは、ユキを含め、全員にこの情報を送っていた。


そして、最も早くマキへ辿り着けると判断したユキが、モンスター達を片付け。マキを追っていたのだ。


「(分かった!)」


〈現在〉


「なるほど、あの瞬間に」


「逃がさないよ、マキ」


「…おい」


「?」


「はっ!」


「!」


マキが一声かけると、マキの横に魁平隊の暗殺部隊の一人が現れた。


「ミレイユ姫を」


「了解しました」


マキはミレイユ姫を部下の一人に預けた。


「っ!させない!」


それを防ごうと、ユキはマキへと向かう。


「!」


「…」


だが、ユキの攻撃をあっさり止められ、ミレイユ姫は、マキの部下によって、連れ去られてしまった。


「…」


「貴方、中々に強いですね。サオリと言う女は、剣の技に才能を感じましたが、貴方は、剣士として、才能があるようですね。この世界で一度生まれ、余程努力をしたのでしょう。生まれながらの剣士、貴方みたいなタイプは中々いません」


「そりゃあどうも。でも、ボクなんかより、サオリちゃんやアスタの方が強いよ」


「…そうですか」


「(この人、ヤバいぐらいに強い、レベル九十九なんて上限、この人はとっくに超えてる)」


「貴方とは、いずれまた戦うでしょう。なので今は」


マキは、ユキに向け、ある魔法を放った。


「っ!何を…!」


「ユキ…」


「アスタ?」


「またな」


「!待って!アスタ!」


マキがユキに放った魔法は、その本人が最も絶望する光景を見せるという、タチの悪い魔法だった。


「アスタ!」


「…」


絶望の世界で、暗闇の方へ、消えていくアスタ。


「アスタ…」


ユキは絶望し、目も虚ろになり、涙を流した。


「…」


マキは、そんなユキに向け、剣を上に上げ、振り下ろした。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ