第三章 Part12
「そう言えば」
「どうしたんですか?アスタさん」
サキが、アスタに聞く。
「俺、どうやってお城に入れば良いんだ?」
「おいおい、考えてなかったのかよ」
ユウヤは思わずアスタに言った。
「いやぁ、俺手配中だし、きっとお城にいる門番に止められるよなって」
手配中と言う事もあり、心配になるアスタ。
「大丈夫です。私がなんとかします」
「ホントか?サキさん」
「はい」
「ありがとう、それは助かる」
「いえ、これくらいはさせてください。あっ、そろそろ着きますね」
アスタ達は、ミレイユ姫の城へとたどり着いた。
「ん?」
「おいおい、誰だ、この城に一体何の用だ」
「あ、えーと」
「ん?お前、っ!ミレイユ姫様を殺した」
「いや、その」
「待ってください」
サキが門番に説明する。
「ん?誰だっ、って、サキ様!それにユウヤ様にメイ様まで、ランキングの方々が、何故」
「私達は、カオリさんに用があって来ました」
「カオリ様に?何故です」
「それは、アスタさんの疑惑を晴らす為です」
「アスタ、コイツの事ですか」
「はい」
「コイツは、ミレイユ姫様を殺したのですよ」
「私は、アスタさんが殺したとは思っていません」
「ですが、キューブに証拠が」
「それを直接確かめる為にも、今カオリさんに用があるのです」
「…」
「行かせてください」
「…分かりました」
「ありがとうございます」
「カオリ様なら、今お城にいると思います。それと、新聖騎士団の方々も」
「分かりました。行きましょう、皆さん」
「おお」
「ふん、指図すんな」
「ユウヤさん、口が悪いですよ」
メイがユウヤに指摘した。
「まあ、ユウヤらしいですし、私は気にしません」
「…サキちゃんは優しいね」
「私は別に、優しくはないですよ」
「そんな事言って、ホントは貴方が優しいのは、知っていますよ」
「…」
照れるサキ。
「…ここを開けたら、いるのか」
「はい、でも私達がいます。アスタさんは安心してください」
「あぁ、ありがとう」
「行きましょう、アスタさん」
「あぁ」
扉を開けるアスタ。
「…っ!」
扉を開けた先には、新聖騎士団が倒れていた。
「これは、一体」
「何が、っ!カオリさん!」
カオリを見つけたサキ、カオリに駆け寄る。
「…」
「良かった、生きてる」
ミユキ達も、新聖騎士団の人達が無事か確かめていた。
「アスタさん、この人達、眠らされているみたいです」
「こっちもだ、アスタ」
「眠りの魔法か?誰が」
「それは、俺だよ」
「?」
アスタ達は、正面を向く。
「やあやあ君達、剣士君もいるね。あれ、君もいたか」
「貴方は、あの時の」
「くっ、出てきやがったな」
「感謝するよ剣士君、君のおかげでアスタに会うことができた」
「んだと」
「そして…」
「…」
「君が、アスタか」
「あぁ、俺に何の用だよ、カイン」
「俺の用はただ一つ、ゲータを倒した君と戦いたい。それだけだ。支配はそのついでだ」
「それにしては、随分と手の込んだ事をしてくれたな」
「あぁ、賭けになると思いやった事だが、どうやら上手くいったようだね」
「お前の目的は、俺と戦うことだけか。ミレイユ姫様達は無事なのか」
「あぁ、彼女らは無事だよ。あとそうだね。もう一つ、俺の目的はこの世界の支配だ」
「っ!」
「支配、そんな事、させません」
サキは刀を握り、構えた。
「…君とも戦いたいが、俺の狙いはアスタだ。君とはその後に戦おう」
「そうですか、なら残念ながらその出番は来ません」
「どういう事だ」
「貴方では、アスタさんに勝てないです」
「ふん、随分とアスタを信頼しているな。俺では勝てない、か。面白い。なら、戦おうか、アスタ」
「あぁ、お前を止める」
カインはアスタと戦う為、カインが戦闘時に使う剣を出現させた。そしてアスタも、背中にあった剣を取り、構えた。
「そうだ、俺がアスタと戦っている間は」
カインは、能力でモンスターを五十体出現させた。
「こいつらと戦っているんだな」
「…モンスター」
「私も、戦います」
「ふん、こんな雑魚共、すぐに片付けてやる」
「ヒナさん、騎士団の皆さんとカオリさんを頼みます」
「分かった」
アスタに続き、気合いを入れるサキ、メイ、ユウヤ、ミユキ、ヒナ。
「場所を変えよう、アスタ」
「っ!」
カインは、アスタと存分に戦う為、瞬間移動で、アスタとカインは第二十階層の森の中へと移動した。
「(瞬間移動か)」
「ここなら邪魔は入らない、ではやろうか」
「…」
「行くぞ!」
「んっ」
カインはアスタに向かって、一直線に飛んでいった。そしてアスタは、飛んできたカインの攻撃を、剣で防いだ。
「…」
「…やるな、ゲータを倒したその実力、見せてもらおう」
「っ、あぁ、見せてやるよ!っ!」
カインの攻撃を防いだアスタは、カインに向かって、剣に魔力を込め、吹き飛ばした。
「ハーアッ!」
「んっ、んーんっ」
吹っ飛んで行くカイン、それを追うアスタ。
「…やるな、だが、俺も勝負事において、ゲータ以外には負けたことがない。お前は、せいぜい俺を楽しませてくれ」
「…ハァ!」
アスタとカインの戦いで、森に生えていた木が吹っ飛んでいった。それほどまでに、アスタとカインの攻撃は、凄まじかった。
「ハァ!」
「ハァ!」
アスタとカインは、互角に渡り合っていた。そして、アスタ達がソウルワールドで戦っている中、現実世界、リアルワールドでは、ユキを始め、サオリに青山らが、菊池の捜索を行なっていた。




