表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
23/78

第二章 Part9

「モルドってヤツについて、教えてくれないかな」


「あ、はい」


カオリは、ゲータの次に、ソウルワールドの支配者へと上り詰めた、モルドについて、ユキとミユキに話し始めた。


「昨日の事でした。普段通り、私や他の皆様、そして姫様が過ごしていた時、突如モンスター達とそれに与する人達が、姫様のお城へと攻めてきたのです。幸いにもその時、姫様の護衛である、神道流の方がいてくださったのですが…」


〈昨日、姫のお城にて〉


何も変わらない姫の城、だがそんな中、怪しげな馬車が一つ、二つ、三つ、四つ。姫の城へと向かってきていた。


「ん?何だあの馬車」


「おい、止まれ」


門番に止められ、入口に止まる馬車。


「おい、そこのお前」


御者に近づく門番。


「…」


「何なんだ?この馬車の数。何の届け物だ?」


「…」


「おい、聞いてるのか」


「届け物は」


「何だ」


「死だ!」


その言葉と同時に、入口に止まっていた、先頭の馬車が爆発した。


「っ!」


一人の門番が、その爆発に巻き込まれてしまう。


「お、おい、何なんだよこれ」


突然の爆発に、門番は困惑してしまう。そうしていると、後ろに距離を置いて控えていた三つの馬車が、爆発で吹き飛んだ入口を突破し、城へと走った。


「っ!おい、止まれ!」


門番は止まるよう言ったが、馬車は止まることなく、門番を轢いていった。


「っ!うわ!」


門番を轢き、城の門へと突っ込む馬車。城の門を突き破り、城の中へと入ってきた三つの馬車。


「キャ!」


「なんだ」


「皆を守れ!」


騎士長が、姫様やメイド達を守るよう騎士達に指示を出す。そしてその騎士長の言葉に、騎士達が集まり、警戒態勢をとる。


そして姫である、ミレイユ姫の護衛をしていた、神道流の使い手の少女、サキ。サキは危険を察知し、ミレイユ姫やメイド達を危険から遠ざける為、城の裏口へとミレイユ姫達を誘導した。


そしてそのサキの勘が当たり、馬車から出てくるモンスター達や、それに与した人間達。


「へっ、ここが新しい拠点か」


「なかなか良いな」


「だが、邪魔なヤツらがいるな」


「あぁ、モルド様の城に、騎士なんぞいらねー!」


馬車から続々と出てくるモンスターや人間達。その者達は、騎士長率いる騎士達へと向かっていった。その頃、裏口から逃げていたサキ達は、順調に逃げられていたが、道が二つに分かれた所に着くと、片方の道から、敵の気配を感じ取ったサキは、気配がないもう一つの道から逃げてほしいと、ミレイユ姫にお願いする。


と言うのも、片方の道だけでなく、後ろからも敵が迫ってきているので、ここでサキがまとめて倒す為に、ミレイユ姫達に、先に片方の道へと逃げてほしいとお願いしたのだ。


「姫様、片方からだけでなく、後ろからも気配を感じます。ですので姫様達は、先に左の道へお逃げ下さい」


「でもサキ、あなた一人では」


「ご心配なく、私なら大丈夫です」


「サキ…」


「時間がありません、早く」


「…分かりました。サキも、どうか無事で。皆さん、行きましょう」


「はい!」


ミレイユ姫達は、メイド達と共に左の敵の気配が感じない道へと逃げていった。


「姫様も、どうか無事で」


ミレイユ姫達は、とくに敵に出会うことなく、無事外へと逃げられた。だがそこには、ミョルドと言う魔術師が待ち構えていた。


「っ!」


「ほっほっほ、まさかこんな裏口があったとは、驚きましたね」


「あなたは、何者です!」


「私の名はミョルド。モルド様の側近でございます」


「あなた達の目的はなんですか!」


「そうですね、一言で言うならば、この世界の支配、でしょうか。モルド様の創る理想郷の為に、あなた方には奴隷となっていただきます」


「なっ!奴隷ですって」


「はい、それがあなた方に定められた運命なのです」


「くっ」


「でもまずは、あなた方を拘束させていただきます」


「!」


「動かないでくださいね」


「(カオリ)」


「!」


「(今から私が、能力であなたを逃がします。そしたらあなたは、剣士様達に助けを求めてきてください)」


「(でも姫様、私一人じゃ)」


「(あなたなら大丈夫です。さあ、時間がありません。いきます!)」


「(姫様!)」


カオリは、ミレイユ姫の能力によって、同じ第二十階層の、テレポート盤が近くにある森の中へワープした。


「ん?一人逃がしましたか。(聞こえますか?待機班)」


「(はい、なんでしょう)」


「(メイド見習いの一人の少女が逃げました。恐らく二十階層の森などでしょう。探し見つけ次第、捕まえて城まで連れてきなさい)」


「(は!)」


「さて、あなた方は逃がしませんよ」


「…(カオリ。どうか、剣士様を)」


〈そして現在〉


「サキ様とは途中で離れてしまい、私を逃がす為に、姫様は能力で私を逃がしてくれました。剣士様を探す為に。そんな中です、ユキさんとミユキさんに出会えたのは。そしてモルドの事ですが、正直私もよく知らないのが事実です。お役に立てずすいません」


「ううん、大丈夫。よく頑張ったんだね。カオリちゃん」


「いえ、私はそんな」


「でもこうしてボク達に会えた。君はしっかりやるべき事ができているよ」


「…ありがとうございます。ユキさん」


「それにしても、姫様のお城でそんな事が、モルド、何者なんでしょう」


「今は考えてもしょうがない、とりあえず、宿へ戻ろう」


「そうだね、お姉ちゃん」


「カオリちゃんもおいでよ」


「え、私も良いんですか?」


「もちろんですよ」


「は、はい!」


ユキ達はひとまずカオリを連れて、宿へと戻り、宿に残っていたサオリとヒナにも、お城で何があったのか、ユキとミユキが説明した。


「…そんな事が」


「アスタがこんな時に、そんな事が起こるとは」


「アスタ…その人、アスタさんって言うんですか?」


「そうだけど、どうして?」


「…!思い出しました。姫様と心で話していた時、あまりよく聞こえませんでしたが、ミョルドが、恐らくモルドと話していた時、ミョルドが言っていたんです。「アスタと言う少年はいませんでした」って」


「!」


「モルドは、アスタを知っている?」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ