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エピローグ
私はまたひとりぼっちになった。
最愛の人を亡くした。
でも昔みたいに孤独は感じていない。
ポストを覗くと1枚の手紙が入っていた。
その封筒を見て私はふと笑みを浮かべる。
「母さんへ」
手紙の1文目にそう書かれていた。
私はまたこの家にひとりぼっち。
でもあの人が残してくれた最高の宝物がいる。
あの時、私はあなたに救われた。
私を孤独から救ってくれた。
初めて私を綺麗だと言ってくれた。
人間らしいことをさせてくれた。
そして愛を教えてくれた。
私はあなたに会えて幸せだったわ。
あなたがおじいちゃんになるまでずっと幸せをくれたもの。
あなたがくれたたくさんのはじめては私の心にたくさん刻まれている。
本当に今までありがとう。
もうひとりじゃないよ。
「ルイ、あなたを愛してるわ」