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インセクト・ウォー  作者: 総督琉
南部進軍編
83/136

第83話 始まりと終わりの最終交差点

 蚊と戦っていたのは朝なのに、もう既に日が落ちようとしていた。


「速いな。時間というものは」


「蟻村。この先どうすればいいの? 仲間とはぐれ、この危険な竹林で二人きり。帰る場所も無く、たださまよい続ける。もう終わったんだよ。私たちの戦いは」


 シャーロットは悲しみの表情で空を静かに眺める。シャーロットには重すぎた。多くの命の責任を負うのは。


「シャーロット。もう逃げよう。この戦いの世界から逃れて、このまま静かに死んでいこう。苦しみに耐えられなくなったのなら、二人で静かに暮らそう」


「うん……」


 シャーロットと蟻村は指揮官という重い仕事から解放された。


「さらば。円卓騎士団」



 剣山にある蜂の巣では、マーハウスが雀蜂を支配し、雀蜂の王となった。


「王の気分も悪くは無いな」


 円卓騎士団は、蟻村とシャーロットがいなくなってもなお、殿様飛蝗(トノサマバッタ)が生息している草原に向かっていた。


「トリスタン。隊列を崩すな」


「はいはい。ちゃんとしますよ」


 トリスタンはあくびをしながらトカゲを走らせる。


 毒ガス工場がある場所では、軍隊蟻の女王が生き残りを率いて、毒ガスの研究を始めていた。


「アースデイ。第2研究室で死者が大量発生している。どういうことだ?」


 アースデイは女王に言われ、急いでその原因を調べた。


 火蟻の女王は、全世界から兵を集めて、剣蟻に殺された火蟻の王の仇を撃つために剣山に進軍する。


「イグニス。お前の仇は絶対に私がとるから」


 侍蟻は虫を全て排除する最後の計画のため、多くの作戦と多くの訓練をし、お姫様の野望が叶う日までに備える。


「虫の世界が終わる日が来るぞ。そしたら、我々は人間に戻り自由な暮らしが出来るんだ」


 織田丸の演説を聞いた蟻たちは、()から解放される時を願い、酒を飲み出す。


 どこかの竹林にて、


「き、貴様は何者だ?」


「俺は護衛。剣蟻の女王様の護衛だ」


 護衛と名乗る者は、大剣で蚊を殺していった。


「雑魚どもが。俺の進む道を邪魔する者は、誰であろうと殺す。女王様に会えるまでは。女王様。まだ生きていてください」


 最終戦争へのカウントダウンが刻一刻と始まりに近づく中、侍蟻しか知らない種族がいることに、ほとんどの者は気付いていない。蟻村()を除いて。

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