第47話 絶対的敗北の立場
軍隊蟻の王レオニダスは残りのタランチュラを倒していた。そしてタランチュラは散っていった。
僕は違和感を感じた。もし軍隊蟻の王が簡単にタランチュラを倒せるなら、なぜこの程度の勢力で攻めたのか?
「う…うわああぁぁ」
軍隊蟻の巣の後ろから悲鳴が聞こえた。
(まさか…!)
「アリムラ。どうする?」
「お前ら。今すぐ向かうぞ」
僕たち第一○一大隊は悲鳴がしたほうに急いで向かった。
そこには…
「まさか…女郎蜘蛛か!?」
女郎蜘蛛は大きいもので1mを越える。それに女郎蜘蛛は素早く巨大で複雑な巣を作り出せる。さらに女郎蜘蛛の糸は他の蜘蛛より粘りけが強い。
(それに…)
軍隊蟻の巣の後ろは女郎蜘蛛の糸が放たれていて、後ろには容易に近づけない。それに後ろには女郎蜘蛛100匹だけでなく、タランチュラ1000匹。カニグモ5000匹。それに20cm程のオオツチグモ1万匹。
さすがにこちらが10万だとしても、蜘蛛1万6100匹と戦うには厳しすぎる。
「くそ。レオニダスが戦っていたのは囮だったのか!」
軍隊蟻は完全にはめられた。この軍隊蟻の巣の中にあいつらの巣が作られたら、機動力のある蜘蛛のほうが圧倒的だ。
「ポール。この三段目にいる部隊を全てここに終結させろ」
僕の言ってる意味が分からないのか、ポールはボーッとしている。
「ポール。速くしろ」
僕はボーッとしているポールに強く言った。するとポールは急いで仲間を呼びに行った。
「アリムラ。何が起きてるの?」
ソフィアは驚いたように聞いてきた。
「蜘蛛の大群はもともと後ろから攻めようとしていた。つまりあの蜘蛛は囮だ」
僕は登ってくる蜘蛛を撃っていく。だがキリがない。
「グレン隊長は戻ってこないのか?」
「はい。レオニダスのもとでタランチュラと戦っています」
(囮に騙されやがって)
その時、三段目にいた第三○一大隊と第三○三大隊が僕たちの戦っている場所に到着した。
「第三○三大隊。あの蜘蛛どもを撃ち落とせ。絶対に近づかせるなよ」
「第三○一大隊。俺たちは糸が張られていない場所から登ってくる敵を迎え撃て」
二つの部隊の隊長が戦場を指揮する。これで多くの蜘蛛を足止めできるだろう。
だがまだ数が足りない。
(どうすれば?)
さっきまで一段目だった蜘蛛がいつの間にか二段目に進んでいる。やはり戦力差は圧倒的だ。このままでは確実に全滅だ。
「あれ? ポールは?」
ポールはこのどこかに逃げたのだろう。
「クソゲーだな」




