第29話 燃え盛る円卓城
僕らはアリクイの森から抜け、円卓城に帰還した。だが帰還して目にしたのは破壊された円卓城。
「おいおい。どうなってんだよ」
僕たちは混乱した。なぜなら弓蟻、弾丸蟻、爆弾蟻の連合はさっきまでアリクイの森にいた。そんな奴らがここを破壊できるわけがない。
「敵はまだいる!?」
僕たちは急いで円卓城の内部に入った。
「みんなー。どこにいるんだ?」
円卓城はどこもかしこも壊されている。こんなに破壊できるのは爆弾蟻だけだ。
僕たちは分かれて円卓城を走り回った。
「た…助け…」
声がした方に急ぐと、がれきの下敷きになった護衛がいた。
「大丈夫か?」
「お前か! お前が俺のことを心配するなんて驚いたぜ」
「護衛。誰にやられた?」
「初めて見た…蟻…。奴らは見たことない兵器をたくさん使ってきた。…そして…戦ったらこの結果だ…」
護衛の声は弱々しく、いつもの迫力はもう無かった。
「すぐに血を止めなきゃ…」
「いいんだ…。…俺はもう…このまま死んでしまう…から……」
そして護衛は僕のほっぺを触った。きっとつねろうとしているんだ。でも力が入ってない。
僕は涙がこぼれてきた。
「何で泣いてるんだよ…」
「護衛…」
「お前に…最後に…頼みたいことがある」
「最後じゃないさ。まだお前は…」
「これからは…お前が女王を…護ってくれ」
そう言って、護衛は力尽きた。
僕は涙が止まらなかった。涙が溢れでて、苦しかった。こんなに苦しい思いをしたのは初めてだ。
「なあ護衛。お前の仇は絶対に打ってやる。だから…安心して成仏しろ」
僕はシャーロットたちと合流し、状況を報告し合った。そこで分かったことが一つあった。
敵は、侵入していた爆弾蟻、弾丸蟻、弓蟻を殺している。つまりこの敵は、偶然現れた。
「でもどうします? 相手は爆弾蟻、弾丸蟻、弓蟻。そして謎の蟻。これほど多くの敵を相手にするのは厳しいです」
ランスロットの言う通りだ。だがここまでされて黙ってるなんてことはしたくない。
「ここは私たちに提案があります」
妙月は喋りだす。
そして妙月たち椿蟻の提案は、この戦況を大きく変えることとなる。




