第25話 シャーロットとの再会
僕は椿蟻という謎の蟻とともに、シャーロットたちの場所に向かった。
「もうすぐ着くぞ。気を引き締めろ」
そしてアリクイが一匹見えた。ちょうど蟻を喰らっているところだった。
「まさか…」
僕が心配していると、椿蟻と名乗った蟻の中で唯一の女が話し掛けてきた。
「大丈夫。まだ剣蟻は一匹も喰われてない」
「良かった」
(でも既に蟻が喰われてる。じゃああれは弓蟻たちの連合か? だがアリクイは一匹も死んでいない。やっぱりアリクイに勝つなんて無理だ)
だが何匹かの蟻がアリクイと互角に渡り合っている。だが、精鋭ですらアリクイを倒すには至らない。
「ねえ。本当にアリクイがいる場所に行くの?」
椿蟻の女の子が聞いてきた。
「ああ。だって僕は、剣蟻の王だから」
(だから剣蟻の仲間は僕が護らないといけない。だって剣蟻の王だから。だから進むんだ)
「私の名前は妙月。よろしくね」
「あ…。ああ」
だがそうこうしている内に何匹も蟻が喰われている。
「うわあああぁぁぁ」
「きゃああぁ。た…たすけ…」
この森から悲鳴が鳴り止むことはない。蟻は次々に死んでいった。爆弾蟻、弓蟻、弾丸蟻の連合でさえ、アリクイ一匹すら倒せない。
(怖い……でも…)
「いたよ。あそこだ!」
妙月が指している方向を見るとそこにはシャーロット、アーサー、ガヴェイン、ランスロット、アカマルがいた。
(良かった。全員生きてる)
だがシャーロットの背後からアリクイが接近してきてる。
「シャーロット。後ろー」
だが気づいた時にはもう遅かった。シャーロットが後ろを向いた瞬間、アリクイはシャーロットに喰らいかかっていた。
「やめろーー」
「月光幻覚」
シャーロットを喰らおうとしたアリクイの前に人間の足らしき物体が現れた。
「いきなり人間が!」
だがアリクイは逃げていく。
「安心して。あれは幻覚。だからここには人間なんていないよ」
妙月は椿蟻という謎の蟻だ。だからきっとこれは椿蟻の能力なのだと悟った。
「ありがとう。お陰でシャーロットが死なずにすんだ」
僕は安心し、膝から崩れ落ちていた。
「幸太郎。大丈夫?」
シャーロットたちがこちらに気付き、走ってきた。
「ああ。そっちこそケガはないか?」
「うん。でもあの足は何?」
シャーロットは不思議そうにしていた。
「それは私の能力です。私たち椿蟻は幻覚を自在に操ることができます。ですのであれはただの幻覚です。そして私は妙月。よろしく、シャーロットさん」
「こちらこそ。妙月さん」
二人は仲良く握手した。
「じゃあここにいるアリクイを一匹残らずぶっ倒すぞー」
妙月はアリクイを目の前にしても余裕でいた。
(ってか戦うの!? …無理だろ…)




