第16話 弾丸蟻の休息場
僕らは兵を整えて弾丸蟻と弓蟻が休憩してるであろう場所に向かった。
多分女王さんは予想していたのだろう。最初から弓蟻は裏切ると。だから夜、寝ずに色々な場所を探索していたのだろう。
(さすがは僕らの女王だ)
「女王さん。ここは?」
「円卓城の地下」
「なぜここに隠れていると?」
僕たちは疑問だった。だってここに隠れたところで逃げ場がない。攻められれば一瞬で負ける。
「彼らはここに繋がる道を創った。自分達の巣からここに繋がる道を」
この女王さんの意見に疑問を覚えた槍蟻の騎士、ランスロットが意義を唱えた。
「でもここは雨の際、水を流し込む場所。なのにこんな所に自分達の巣に繋がる道を創ったら、自分達の巣を水で溢れさせることになりますよ」
「確かにそうだ。だがその道は一つじゃない。彼らはさまざまなルートを創った。だから雨が降ろうと大丈夫なんだ」
その場にいた誰もが納得した。
「ではこれより弾丸蟻と弓蟻を潰す。進め」
女王さんの掛け声とともに、剣蟻と槍蟻は進む。裏切り者を粛清するため。
「なっ!? なぜここに剣蟻と槍蟻がいるんだ?」
弓蟻と弾丸蟻は僕たちがここに来て驚いている様だった。そんな驚いている遠距離特化の蟻を狩るのは容易い。
「いいぞ。その調子で多く狩れ」
この場で多く狩ることによって今後の戦況は大きく変わる。なぜなら彼らは遠距離に特化している。だから奇襲をされればこちらは不利。だが数を減らせばこの先の戦いは楽になる。
「出口を封鎖しろ」
女王さんの適格な指示で、皆は弓蟻と弾丸蟻の逃げ場を無くした。すでに100匹は狩っただろう。そしてここにいる残りの弓蟻と弾丸蟻は合わせて200。これはこの先大きく戦況が変わる。
皆は逃げ場の無くした弓蟻と弾丸蟻をただ狩りまくる。特に王を殺された槍蟻はいつにもなく殺気を増していた。
槍蟻の中でもランスロットはひときわ強い。ランスロットは二つの槍を自在に操り、攻撃と防御、そしてカウンターが非常に上手い。誰もランスロットを止められない。
「我ら槍蟻の王の仇。撃たせてもらうぞ」
ランスロットの槍は一振りで10の蟻を吹き飛ばす。
「ランスロットに続け」
そしてランスロットの迫力はどんな敵が相手だろうと、仲間の気合いを上げてくれる。
そしてこの地下にいた弓蟻と弾丸蟻は全て倒した。
「槍蟻の王よ。今我々はあなたのために勝ちました」
(まあ勝負はこれからだけどな)
皆が喜ぶ中、女王さんは皆に呼び掛ける。
「皆、よく聞け。これからはもっと厳しい戦いになる。ここからは互いの駆け引きで多くの仲間が死ぬ。だが、我々は止まれない。だからその命を我に預けよ」
ーをおおおおおお
皆が女王さんの演説に賛同した。そしてランスロットは女王さんに敬意を払い、宣言した。
「我が槍蟻の命。どうかあなたにこれからも導いてほしい。これより我々はあなたの兵士です」
「そうか。ではお前らには厳しくいこう。だが、捨て身での戦いはしない。だから皆も誓ってほしい。命を捨てる覚悟しかできない奴はいらない。我々は未来に繋ぐ覚悟のある者しかいらぬ。だから、生きて平穏を掴みとれ」
(女王さんが女王でよかった)
そう心の底から思った。




