第15話 円卓騎士団
「弓蟻。やはり昨日夜、襲撃したのは貴様らか?」
「正解だ。だがそこの王が邪魔をした。だから我々は今ここでお前らを潰すことを決定した」
弓蟻の王はこちらに弓矢を向けてくる。
「女王。無事ですか」
そう言ってアーサーとガヴェインが飛び出してきた。
(ナイスタイミングじゃないか)
「弓蟻の王。既にお前らの悪事は蟻全員にバラしてある。大人しく降伏しろ」
アーサーが弓蟻の王の首に剣を突き立てながら言っている。
「ふふふ。ふはははは。分かっていないのか? 君らはもう終わるということを」
バンバンッバンッ
銃声が円卓城の外に鳴り響く。
(まさか)
俺は窓の近くに行き、外の景色を見る。そこには銃を持った蟻と四足歩行の蟻が弾丸をぶっぱなしているのが見えた。
「まさか…」
「弾丸蟻と手を組んだのさ。だからもうじきにお前ら剣蟻と槍蟻は絶滅する」
アーサーが首を跳ねようとした瞬間、弾丸がアーサーの顔に当たりかけ、アーサーが弾く。
「ちっ。弾丸蟻か」
するとこの部屋の入り口から銃を持った蟻が入ってきた。
「私は弾丸蟻の王。そして1000の蟻を率いて、今からここを滅ぼしてあげよう」
そう言うと、弾丸蟻の王は弓蟻の王と女王とともにどこかに消えた。
「やられた。アーサー、ガヴェイン、今から弾丸蟻を倒す。槍蟻の女王も力を貸してくれ」
「いいけど…どうするつもり?」
「作戦は無い。だがこのままではやられるだけだ。だから私は円卓騎士団の話を進めたほうがいいと思う」
「協力か。いいだろう。お前らが望む永遠の同盟を結んでやる」
我ら剣蟻の女王さんと槍蟻の女王は握手をし、永遠の同盟が結ばれた。
「多分既に私ら槍蟻の中でもそうとう強い奴らが弾丸蟻を止めているはず。だから奴らの体制が整っていない内に奴らを殺るよ」
槍蟻の女王はいきなり喋りだした。だが冷静に物事を見ているからこそだ。
「よし。弾丸蟻を迎え撃つぞ」
僕たちは弾丸蟻を倒すため、全ての蟻を集めた。
「皆、よく聞け。私は槍蟻の女王と永遠の同盟を結んだ。そして今弾丸蟻と弓蟻は敵である。我々は手を組み、円卓騎士団として彼らを倒そうではないか」
女王さんの響く声。それはやる気を引き出してくれる。
「ではこれより、弾丸蟻の巣を叩く。行くぞ」
ー円卓騎士団




