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インセクト・ウォー  作者: 総督琉
円卓会議編
13/136

第13話 敵を見つけろ

「護衛くん。蟻村さんを護って」


「了解です。女王さん」


僕が弓矢で射たれたことにより、戦っていたアーサーとガヴェインもすぐに辺りを見回す。


「敵は逃げたみたいです」


護衛は力を使って確認したらしい。


「よし。速やかに円卓城へ向かう。急ぐぞ」


女王さんが呼び掛け、皆が円卓城まで急ぎ足で移動する。僕はガヴェインに背負ってもらって、円卓城まで移動する。


そして朝日が出てきた頃。


「着いた!」


僕たち剣蟻は円卓城に到達した。みんなヘトヘトだった。


円卓城は思っていた以上に立派で、巣ではなく、もはや城だった。そしてその周りに広がる街。まるで城下町。ここは戦国時代かと間違える程だった。でも上は土で覆われているので少しガッカリ。


「よし。じゃあ剣蟻専用の巣まで行ったら各自自由に休憩だ。あとは何してもいい」


そして皆が剣蟻専用の巣に行き、すぐに寝た。巣といっても見た目はまるでホテル。


「じゃあ蟻村さんもゆっくりと休んでください」


僕は女王さんに優しくされ、本来女王さんが使う部屋で休まさせてもらった。


そして女王さんはアーサーとどこかに行き、話しているようだ。


「女王さん」


「ああ。また彼らだ。多分今回の円卓会議で何か仕掛けてきてもおかしくないな」


「そこは我々剣蟻騎士団にお任せを」


「だがなぜこのタイミングで? それに情報は漏れてないはずです」


「いや。奴らならそこら辺の蟻を捕まえて、拷問して情報を吐かせているだろう」


「では来ている可能性が高いですね」


「だから我々三種族は手を組み、奴らを討伐するのだ」


「ですが…今回飛んできたのは弾丸ではなく…矢でした。なのでもしかしたら…弓蟻が彼らに味方している可能性が…」


「心配するな。弓蟻は絶対に味方だ。多分弓を奪って弓蟻の仕業にしようとしてるだけだ」


「そうですね。では私は見回りに行って参ります」


「いや。休憩しておけ。この先、キツくなるぞ」


「…。分かりました。ではお言葉に甘えて」


アーサーは剣蟻専用の巣に戻った。そして一人になった女王がボソッと呟く。


「今回の円卓会議。何か嫌な予感がする」


そして円卓会議が始まった。

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