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インセクト・ウォー  作者: 総督琉
円卓会議編
12/136

第12話 同盟への行進

「円卓同盟?」


「はい。誰が上でも無く、皆が平等の同盟。だから円卓同盟です」


「で、その同盟はいつから何だ?」


女王さんに聞くと、アーサーが口を挟み答えた。


「明日。円卓城にて三種族の蟻が一同に集まって会談が行われます。なので明日、女王様と王様には出席してもらいます」


「円卓城!? 城があるのか!?」


「はい。弓蟻。槍蟻。剣蟻の三つの巣の中心に巨大な巣を創ったのです。そして円卓城と名付けられました」


(巣かよ。城って言っただろ)


「どこの種族が創ったんだ?」


「全て槍蟻たちです。槍蟻は他の種族から恐れられています。だから槍蟻が巣を創ってくれたのです」


(槍蟻せえいればこの先安心じゃね)


「じゃあ速く寝よう」


「いえ。明日からでは間に合いません」


「ん?」


「今から行かなければ間に合いません。なのでもう準備してもらいます」


「えーーーー!」


「ではお願いします」


そう言うとアーサーたち剣蟻騎士団は外に出た。


「女王さん。本当に今から行くのか? まだ昼だぞ」


「はい。では今すぐ着替えて兵を集めて出発しましょう」


女王さんに言われ、渋々用意をした。今度の服は装飾品だらけで、いかにも王の服といった感じだった。


「じゃあ行くよ」


女王さんが巣の外に出たので僕も外に出た。そこには500を越える剣蟻がいた。そのほとんどが装備をしていて、戦いにでも行くような雰囲気だった。


俺も女王とともに先頭に立ち、剣蟻を導く。


「皆の衆。これより円卓城に進む。人間が来たらすぐに退避するのだ。良いな」


「はい」


女王さんの号令とともに剣蟻たちが歩きだす。そして6時間が経ち、辺りが暗くなり始める。


「女王さん。疲れた。休憩いつするの?」


「そうね。みんな、一旦休憩するよ」


女王さんの掛け声で皆が休憩する。多分皆疲れていたんだろう。だが疲れていない者もいる。


「ガヴェインさん。また勝負しましょうよ」


「アーサー。我は朝じゃないと強くないぞ。だがいいだろう。太陽の騎士とよばれた我は夜でも強いというのが証明できる」


そう言うとガヴェインが背中の大剣を取り出した。


「さあ、来い。この聖剣(ガラティーン)と戦う気があるなら」


「いいでしょう。私の聖剣(エクスかリバー)にはそんな剣では勝てませんよ」


アーサーも腰に(たずさ)えた剣を抜き、構えた。


「女王さん。あいつらはいつもこうなのか?」


「はい。でも夜に戦うのは初めてです」


「何か変わるのか?」


「蟻村さんは知らないと思うんですけど、昔朝蟻(あさあり)という蟻がいたんです」


「朝蟻ですね。昔絶滅した蟻でしょ」


「知ってるの!?」


「はい。朝蟻は人間が研究するために多く採集され、数は激減しました。それでなぜ研究されていたか。それは朝の間だけとてつもない力を出すんです。多分蟻の中では五本の指に入るでしょう」


「…はい。で、ガヴェインがその朝蟻です」


(なるほど。確かに剣蟻騎士団の中には剣蟻以外の蟻が多くいた。女王さんは仲間にするのが上手いのかな?)


ドカーーン


「おいおい。やりすぎだろ」


「大丈夫です。いつもよりは激しくないです。まあ朝じゃないですからね」


女王さんは冷静だ。ふと僕は周りを見る。すると森の奥で何かが光った。


(…まさか!)


僕は女王さんをかばった。すると僕の肩に矢が当たる。


「蟻村さん!」

聖剣(エクスカリバー)……アーサーの剣。剣の色は、赤色混じりの黄金色。


聖剣(ガラティーン)……ガヴェインの剣。剣の色は、赤色混じりの黄金色。

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