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Road5 前途多難じゃため息も出る

リュウガと別れ、新しい名前を持ってしばらく生きることになるアルト。

 この先、どんな困難が待ち受けているか分からない中でたった1人でも解決していかねばならない…

 …それにはまず、金が足りない。

『ライフレッドの町』

 アルトの住む城下街の隣町であり、城下に住む人々の物資の供給を行なっている町だ。


 当然、城下町近辺の情報が一番入ってくるのはこの町なので、しばらくの間はここで身を隠して偽アルターの出方を様子見することになるだろう。


「そういや、俺の名前の他に色々書かれてたな

ちょっと詳しく見ておくか。」

ぼそりと呟きながらリュウガから貰った自分の身分証を改めて確認した。


―――――


名:アルト・ファクティス 

職:冒険者[フリーター] 熟練度:0


―――――


 簡易的で必要以上は書かれていない…どころか少なすぎとも思える身分証、これが実際に身分証として使えるかが不安がある。

 だが、そんなこと考えていても仕方ないのでまず始めに宿を探すことにした。


 これまで貯めていた貯金を全て持ってきていたので数日分ほどならばなんとかなりそうだ。

…そう思っていたのだが。


「その分じゃ、持って3日くらいだな。」

宿屋の店主にそう言われ、アルトはガックリと肩を落とした。


「すいません、弱小冒険者でも働ける日雇いの仕事ありますか?」


 情報集めよりもその日を泊まれる日銭を稼がねばならない。敵の情報よりもまずは仕事の情報を得なければいけない事実にアルトはさらに肩を落とした。


「生活費を稼ぐだけってなら、知り合いの店を紹介してやれるが…どうする?」


幸いなことに店主から働ける場所は紹介してもらえるようで、職探しの手間は省けそうだ。

 無論、こちらに断る理由はまったくないので店主に働かせてもらえるように頼みこんだ。


 明日から働く場所が決まったので本日のチェックインを済ませたアルトは買い出しと装備の点検を行うことにした。


――――――――――――――――――――


 始めに現在着用している装備とは別に作業などに適した動きやすいシャツとズボンを購入し、戦闘用の道具を収納しておくバックを用意しておいた。


 次に生活用品を準備し終え、次は自分の装備の状態を整えるために武具屋に向かったのだが、あるものが見当たらない。


「あの、銃弾と強化結晶って取り扱ってますか?」

自分のこれからの主武装となるであろう2つが何処にもなかった。


 武器屋の店主に尋ねたところ、銃なんて近代兵器自体が一般化されてないので、銃弾が店頭に並んでるはずもなく、仮に入ったとしても生産数が少ないので高値で販売されている。


 強化結晶に至っては作れるだけの技術を持つものがこの国にはいないので行商人から購入するしか方法ないそうだ。


 自分の遠距離武器を封じられ、更には強化手段も使用制限を強いられてしまった。ーー先程のような戦闘は当分出来そうにない。


 ため息を大きくついたが、このままでも仕方がないので防御を固めるべく小盾(バックラー)と使えそうな小道具を購入し宿に戻った。


 戦闘用の道具と生活用の道具を仕分け、明日に備えて床につくアルトーーふと、このようなことを考えていた。


「そういや、何で俺は[勇者]の職が選べたんだ?」


様々なごたごたがあって考える暇もなかったが、よくよく考えると不思議でならない。


 知り合いの城の兵士に訓練を受けていた以外では何一つとして他と変わりない生活をしていたアルト。

 そもそもの職の適正で選べるならいざ知らず、特別な条件を持つ[勇者]の資格を持つ理由が分からなかった。


…そのような疑問を長々と考えている間にアルトはいつのまにやら眠りについていた。

自分の時間を取れるようになり、これからモチベが続く限り少しずつ投稿していこうと思います。


連続で投稿するときなどは後書きは省くと思います

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