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枕の下に 希望の上に(7)

綺羅

忘れていた

冷たい風の隙間に

果てない温かな風がある事

無数の糸として流れる

踏み出した時に生まれた

自らの力の源は

極限状態であれ

吹いている




幸せを追求して

幸せに押し潰される

現代人のソナタは

うず高く積まれて

竜巻となり

横に広がって

台風になった

誰もかも

追い求めて

中心に近づきながら

外側を廻る

そこから抜け出す事すら

幸せの追求だったりするから




浮かび沈む

絵空事は

誰かが描けているから

僕に降って来ないか

なんて

大風呂敷を広げてしまう

誰かの絵を見ながら

描いている内は

僕等の自由は

閉じ込められているのに

分かっているくせに

何回も言ってしまうのは

他人の持ち物を

持ってみたいと思うから

その感覚だけ

知る事が出来たなら

きっと

欲しがる事は無いだろう




目が覚めたら

一番に顔を洗うけれど

誰にも会わない日は

それすらしなくなる

だから駄目なんだと

分かっているから

一応

言い訳を持って

過ごしていた




存在を追求して

存在に押し潰される

現代人の感覚は

蟻の行列に

番号を付けて

蜂の巣の中に

自分の部屋が無いと

駄々をこねている姿だ

存在を定義するのは

自らの意思のみで

構わない

他人なんかに

委ねる物じゃない




飛び出して

落下していく

人間の戯言は

道端で聞いた

ホームレスの話

「社会人やってるのに

俺らより自分がねぇな」

「社会から

はみ出してる奴の方が

楽しく生きてられるって

面白いだろう」

断片的な言葉が音になって

通り過ぎて行く人間は

下を向いていた

堂々とベンチに座っている

ホームレスの方が

社会人だった

あの自信だけを

貰いたかった




自由から倫理観を

差し引いた世界が

世の中にあるのなら

誰もブレーキなんて

踏みはしない

人間から道徳観を

差し引いた世界が

世の中にあるのなら

誰も我慢なんて

する訳が無い

そうなったとて

良いのかもしれない

あなたの幸福追求に

必要な武器に

なるかもしれないのだから




静かな朝が

今日もやって来る

それで決まった行動をして

扉を閉めて

鍵を掛ける

同じような日を

毎日違うと勘違いして

前向きになれるんなら

それで良いけれど

勘違いしたまま

この世から

消えたくはない

そんな本音を

噛み潰したまま

生きていくからこそ

窮屈で

芯から笑えないんだ

だとしたら

本当に違う一日を

全てを辞めても構わない

全てを始めても構わない

あなたの行動は

あなただけに

任されている

自らの力は

生きているなら

必ずある




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