制裁すべし
本当にごめんなさい。
警察を呼べばこのゴミ野郎を牢屋に入れられるだろうか。現実逃避のようにそう思った。
今現在、私の前にはゴミ野郎もといイケメン自己中野郎がいる。いて、当然のように私の手を掴み私の行動を阻害して、平然と自分の話を勝手に進めている。こいつマジ一回死ねば良いのに。
私がさっきから離せと言いながら手を振り払おうとしているのに無視だ。そんな奴の話なんか、私も聞く必要はないと思うのは、当然のことだよな。
あぁ、もう本当屑だなこいつ。どうやったらこのゴミ野郎を私から引き剥がすことができるのか。さっきからなんか喋っていて五月蝿い。意味を聞き取る気なんかさらさらないから何言ってるのかわからんが、とりあえずこいつの声が既にもう不快だ。
いつまでたっても私を不当に繋いでおくなら、こちらとて容赦はしない。嫌いな人種にはとことん敵対してしまうのが、私である。
「だから佳乃さん。手、離してあげるからメアド教え…」
「まさに五月蝿ですね。五月蝿いのですよ、あと気持ち悪いのでさっさと離れてください変態」
だから、私は遠慮容赦なく、目の前のゴミ野郎を突き倒し男にとって大事な部分を全力で踏み潰した。今までの恨みも乗せてやったので、結構な威力だと思う。このまま不能になれば良いのに。
「さて、私の手が汚れたので洗いに行きましょうか。あぁ、でも手だけじゃ足りませんね。もう家に帰ってお風呂に入りましょう。じゃないと気持ち悪くて吐きそうです」
最大限の口撃も加えて私は男に背を向ける。
男は痛みに悶えていて、その様を見てほんの少しだけ気分がすっきりした。ふふ、と嘲笑を溢しながら私は呟く。
「ざまぁみろ」
私は足取り軽く、その場を離れた。