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狭間での世界観確認

「あぁ…また「巻き戻った」みたいだわ。」


「チッ…またかよクソッタレが」


「今日の当番は…俺だ。行ってくる」




俺は「トキミヤ」。名前はない。名称としての呼び名がトキミヤだ。それ以外に呼び名なんて必要ないし、欲しいともおもわない。

この世界の…他に適切な言葉が無いのでそう言っているだけだが、「管理人」のようなものをしている。同僚が二人いるが、どちらも喰えないヤツ

だ。だが、嫌いじゃない。



普通のニンゲンが住む、「地球」と呼ばれる世界。

この世界はよく「巻き戻る」。

ニンゲンが強く願うと、極希に過去へと、世界そのものの時間を巻き戻すのだ。

…「巻き戻り」をさせたニンゲン以外の記憶までもなかったことになるから、どうやらニンゲン達はそんな事が起きていることも知らないらしい。


俺は、いつ生まれたのかもわからない。気がつけばココにいて、独りで絵を描いていた。





「世界を「巻き戻した」ニンゲンに」


「大いなる贈り物をせよ」


「希望が収束した世界か」


「然るべき痛みのどちらかを」





…この言葉だけが頭の中で響いていた。


俺が今までに話を聞いた―――いわゆる世界に「抗ウ者」達は、みんな何かを抱えていた。

それが強い欲望か絶望かの違いだけだ。

そして俺から話を聞き、また自分の辿った過去を歩みだす。





結末を、変えるために。





だが、変えられるのはほんの一握りだ。

世界を変えたニンゲンも変えられなかったニンゲンも、最後は「巻き戻った」記憶を残すかどうか選択し、世界に帰っていく。


そう言えば、自分が望んだ事以外の事も変えようとしたニンゲンが一人だけいた。


結果的にそいつは、永遠に続く罰を受けた。



さて、また世界が「巻き戻った」ようだ。

当番制であと二人の同僚と分担しているが、今日は俺だ。別に仕事は苦にはならない。俺は絵以外に余り興味がないのだ。


では、「抗ウ者」に話を聞きに行くとしよう。



ども、作者です。


「「管理人」トキミヤだ。」


「「観劇者」幻藤(ゲンドウ)ですよっと」


「チッ…「助言者」スコルだァ」


…何でナチュラルにワシの部屋にいんの!?


「何だァ?相変わらずシケてんなァオイ」ガチャ


何勝手に人ん家の冷蔵庫あさってんのスコルさん!?女の子のする事じゃないよね!?


「そうなのか。俺にはよく分からんが…一応覚えておこう」シャクシャク


お前は冷凍庫のガ○ガ○君食べてんじゃねえよトキミヤさんよぉ!風呂上がりに食べようと楽しみにしてたのに!


「そう怒るな。メモメモ…「白河の家の冷蔵庫はシケている」」


メモってそっちかい!


「まあまあ、はい、紅茶淹れたから飲みなよ。君もカフェイン中毒だろう?」


あぁ、ありがとう幻藤…って、コレも元はワシのじゃねえか!!



もう狭間に帰れお前ら!



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