「人生で最も重要な二日間は、あなたが生まれた日と、その理由がわかった日だ。」
「メリークリスマスでやんす!!」
ん?なんだ。
「メリークリスマス」
俺はかなり寝ていた。
そうだ今日は彼女を作るんだ。
といっても……
「今日はガンダムオンラインのサービス日でやんす」
そういう山田。
まあメールなんだが。
「いっしょにやってくれないでやんすか?」
「わかったよ」
そうして始まったガンダムオンラインの日課。
練習はどうしようか。
「スカイプで仲間を招待するでやんす。ID893893」
「おう、よろしく」
すると、一人会議に入ってきた。
「よろしくでやんす」
「よろしくお願いいたします」
「なんだよそよそしい」
この声は。
山岡。
「同じクラスの山岡君でやんす」
「そうだ、俺の名前は山岡哲司」
「山岡君、どうしてくれるでやんすか」
「ん? なんだ?」
「世間ではクリスマスなのに三人でゲームでやんすよ」
「まあいいじゃない、息抜き程度にやろうよ」
俺は言うと、二人は納得した。
そしてダウンロードも終わり、だいたいの操作は分かった。
「いくでやんす!」
「おk、後ろは任せろ」
「お、俺はスナイパーしておくよ」
そうしてジムスナイパーを選んでいると……
「成染はバルバトスで角待ちをするでやんす」
「わかった、すぐにするよ」
「成染、俺はスナイパー専門なんだよ」
どうやら仕様で同じ機体は使えないらしい。
まじでやられない工夫をしなければならない。
「山岡、これって、大丈夫なのか」
「壁ならサザビーでもいいが」
「ならサザビーで」
さっそくと変えた。
「山岡君いいこと言うでやんすね」
「まあな」
「ありがとう山岡、各散弾ならなんとかなりそうだ」
そうして数戦遊んだ。
「そろそろだ成染」
「ん?」
「敵を十機落としたら、野球部に入ってやる」
(なによおそれ)
「だれだ今の声」
「俺の姉」
「格闘部だからやめたほうがいいでやんす」
(失礼ねえ)
そうしてから一戦目。
五機。
「まあまあか」
「どうしたらいいんだ」
二戦目。
「なかなか骨のあるやつじゃないの」
山岡のお姉さんがとなりからそう言ってきた。
「のぞみさん、付き合う展開でやんすよその声」
「まあ骨のあるやつがいいし」
「まだまだ! 山田君頑張るぞ、山岡も」
「「おー!」」
数戦後。
「やっと来たぞおおおおおおおおおおおおお」
「仕方ない、入るしかないか」
しぶしぶあきらめていたのかもしれない。
「あら、かっこいいことしてくれるじゃない」
「まさかあのヒーラーは」
「私の役割だよ、なあ昇」
「いまさらながら、山岡昇君とのぞみさんでやんす」
壁にヒーラーしてくれてたののぞみさんだったか。
なんともまあ、最前線でこんな操作をしてくれるだなんて。
「のぞみさん、野球部のマネージャーしてくれませんか?」
「ああ、そのうち考えておくさ」
「顔を見せてもらいたいのですが」
「あんたもね」
そういって二人カメラを付けた。
ボーイッシュな顔と、ガタイがかなり良かった。
かわいいけどかっこいい人だな。
「どうあたしの顔」
「いいですね」
「いいってなんだよ」