四話 人生の先輩とそれからとこれから。
今日は10時、11時くらいにもう一話くらい更新したいと考えています。
できなかったときは申し訳ないです。
それと、話のストックを作りたいと思っているのですが、保存の仕方がわかりません。
もし、分かる方がいたら、教えてもらえるとありがたいです。
では、お楽しみくださ~い。
『おはよー、おばちゃん!』
朝は何事も元気よく、な。
『・・・・。』
返事がない。ただの屍のよ・・・いやいや。寝てるだけだな。
俺、そんなに早く起きたかなぁ・・・。
時計をみる。
8時半。
年寄りはいい加減起きる時間だ。
『おばちゃん。そろそろ起きろよ。』
そう言って体をゆすると
『誰じゃ!!』
いきなり飛び起きて声を発するおばちゃん。
『俺だよ。昨日会っただろ?』
『あぁ、おぬしか。それで、朝っぱらからわしになんのようじゃ?』
『ハンターにどうやってなるのか聞きに来たんだ。』
『昨日すすめたのはわしじゃし、それくらい教えてやるか。』
そういっておばちゃんは話し始めた。
まず、この町でハンターになるには、不定期で開かれる審査会へ行き、決められた課題をこなす。
というものだった。
『それっていつ頃開かれるんだ?』
『おそらく来月の3日じゃの。』
『そんなに待つのか!?』
そんなに待てない。さすがにおばちゃんもそんなにお金を貸してはくれないだろう。
『ふふふ、これには裏口のようなものがあっての。Aランクハンター以上の推薦があれば、先にクエスト紹介所で審査してもらえるのじゃ。』
『ホントか!?A級ハンターってのはどこにいる!?』
『まだわからんか。目の前におるじゃろて。』
ため息をつきながら言うおばちゃん。
目の前??
おばちゃんしかいないじゃないか。そう思って後ろも見るが人はいない。
『いないぞ?』
当然のように訊ねる。
『鈍いやつじゃの。わしじゃ、わし。』
おばちゃんは自分を指差して言う。
『おばちゃんが!?!?!?!?!?』
『つまり、わしが推薦すれば明日にでも審査してもらえるぞ?』
そう言われるも、まだ驚いていて口がうまく動かない。
鯉のようにパクパクしている。
『そうと決まれば、わしは推薦状を書くかの。少しまっとれ。それと・・・』
おばちゃんは続ける。
『おぬし、昨日の夜なにかあったか?昨日とは違う能力が視えるが・・・。』
『あぁ・・・少しな。おばちゃん、なんでそんなことわかるんだ?』
『わしの能力はな、能力を視ることができる能力じゃからな、能力名は「心透」じゃ』
そういえばソフィーも昨日おばちゃんは能力を視れるって言ってたな。
『そうだったのか。能力名だけなら感情まで読まれそうだな。』
苦笑混じりに俺が言うとおばちゃんは
『人の善悪くらい見分けられるがの。長年の勘で』
そう言ったので俺は笑ってしまった。
つられておばちゃんも笑う。
このおばちゃんはなにかと力になってくれそうだ。
そんなふうに話しているとおばちゃんが
『できた。我ながら会心の書じゃ。』
そういって封筒を手渡してくる。
『これをクエスト紹介所にもって行けば日時と場所、試験内容を教えてもらえるじゃろう。』
だから、渡してくるんじゃ。そういっておばちゃんはまた布団に戻っていった。
『ありがと!!!それと、起こして悪かった。おやすみ!!』
俺はそういって宿を後にした。
クエスト紹介所まで何回も道に迷ったが、時間はたっぷりあったので散策しながら行った。
その最中にふと
『昨日とは違う能力が視えるが・・・』
と言ったおばちゃんの言葉を思い出した。
昨日とは違う?
つまり元からなにか備わっていたのか??
だが、深く考えようと思ったとき、クエスト紹介所についてしまった。
『こんにちは。今日はどういったご用件でしょうか。』
感情の一切こもっていない言葉に少し困惑したが、すぐに
『ハンターとして審査してもらいたくてやってきました。これは推薦状です。』
そういっておばちゃんにもらった推薦状を渡した。
すると奥から一人のおじさんが出てきた。
外見は一部を除いてジェントルマンをあらわしたような感じだった、唯一つ、髪の毛が寝癖だらけなこと以外。
『あ、所長』
そういって最初に用件を聞いてきた女性が事情を説明する。
そして、その所長らしき人は推薦状を読んで笑っていた。
『ほぉー。お前さんが。俺はここの紹介所の所長だ。よく、あのばばぁのお眼鏡に適ったもんだな』
笑いながら言われた。
手元を良く見ると
「その子を試験するんじゃよはーと」
と書いてあった。
そのあとはどんどん話が進み、審査についてはこうなった。
日時は明日の夜8時場所は訓練所の4号室。
試験内容は試験官との1対1ということになった。
そして、紹介所を出た俺は、明日の試験に備えて能力をコピーしようと思った。
まずおばちゃんの「心透」の能力をコピーさせてもらおう。と思った。
なぜなら、心透を使って扱いやすい能力をコピーしたほうがいいと考えたからだ。
そう思い、俺は宿に向かった。
宿ではさすがにおばちゃんも起きていて、クエスト紹介所でのことを話した。
そして、おばちゃんの能力をコピーさせてほしいとも言った。
すると
『よいよい。刀の柄を握ればよいのじゃな?』
そう言って俺の影斬丸の柄をつかんだ。
そうすると周囲に少しの光が生まれ、刀に5つある窪みの一つに赤色の石がはまった。
『これでよいのか?』
そういっておばちゃんの返してくれた刀を握った俺の目に
「能力を知る力、心透」とおばちゃんの頭の上に浮かび上がった。
しばらくして消えたが。
『ありがとう。これで、使える能力を探しやすくなった。』
そういって俺は再び町へ走っていった。
宿の話が長引いてしまった。
今夜、
町について、そして雪菜との夜の対談について更新したいと思います。
みなさん、もしよかったらご意見、ご感想お願いします。
作者、小心者ですのでww