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「優希、今日、自警団の仕事で昼の間、家に居らんけん、留守番を頼む。牧場の事は、バイトさん達に任せときゃ良かけん」
翌朝、そう言って、お父さんは……韓国軍から配布された自動小銃とい妙に口径が大きな散弾銃を持って軽トラに乗って出掛けていった。
嫌な予感しかしない。
じゃあ、夏休みの宿題でも……あれ? おかしい……。
終ってる。
やった覚えが無い箇所まで。
そして……宿題の半分近くが……あたしのじゃないのに、何故か、見覚えが有る筆跡。
どうなってる?
そもそも……何で、ここ最近、記憶が良く飛ぶんだ?
そう思いながら、昼御飯。
台所のTVを点けると……。
『本日、熊本市内で爬虫類人間達によるデモが行なわれました。爬虫類人間にも人権を認めろ、と云う趣旨のようです』
まぁ、そうなるよね。
『しかし、本デモは、警察に届け出を行なった際に、届け出を行なった者が、そもそも人間では無かった為に届け出そのものが無効とされていたにも関わらず、強行されたものです』
待て。
『機動隊および熊本県各地から集った自警団は、中身が入っていないガス弾により、このデモ隊を平和的に鎮圧しました』
そして……あ……お父さんが今朝持って行ったのと同じ奴……って?
水平に撃ってる。
普通の銃と同じように……。
えっと……もし、あれが人……爬虫類人間かも知れないけど……に当ったら……?
あと……ちょっと待て……。
何で、ニュース映像の「違法デモ隊」は……攻撃される前の様子しか出てないんだ?
『次のニュースです。国連総会での「Reptilians are invasive parasites」(爬虫類人は侵略的寄生生物だ)……略して『R・I・P』決議採択が目前に迫る中、世界的に有名な生物学者で環境保護活動家のグレーテル・トンペティ博士より「Reptilians Lives Matter」(爬虫類人にも利用価値は有る)とする提案が、明日、行なわれる事が明らかになりました』




