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友達に嫌われちゃったのだ。ガジくん、悲しいのだ。
そんな事言ってる場合かッ、この阿呆恐竜ッ‼ 逃げろッ‼
また、阿呆って言わたのだ。ガジくん、悲しいのだ。
うるさい、ともかく逃げろッ‼
考えなしに逃げるのは、考えものなのだ。
考えるのは後だ。すんげ〜嫌だけど、あたしとあんたは体を共有してんだぞ、運命共同体だッ‼ ゴチャゴチャ言わずに、あたしの言う事を聞けッ‼
そう言われても……なのだ。
何だッ?
「ギャオッ‼」
「ギャオッ‼」
「ギャオッ‼」
背後から声が3つ。
そして……。
「ギャオッ‼」
「ギャオッ‼」
「ギャオッ‼」
うそッ‼
前方には、色以外はそっくりな鳥だか恐竜だか判んないモフモフが3つ待ち構えていた。
だから、さっき、先回りしようとしてた誰かの足音が聞こえたのだ。ガジくんと人間さんは、逃げてるつもりで、追い詰められてたのだ。
「ギャオッ‼」×6
な……なに言ってるの?
お肉を返せないなら、ガジくんを食べるって言ってるのだ。
ちょっと待て、あたし達の方が体がデカいから……。
嫌われてても友達なのだ。友達を踏み潰すのは嫌なのだ。




