(11)
スーちゃんを追い掛けて、ひたすら走り続けた。
って……あの建物は……まかさ……。
「巨大化」
再び、あたしの体はゴ○ラサイズになる。
「ちょっと、あっちの方を向いて吠えてもらえんね?」
スーちゃんは国会議事堂に顔を向ける。
「えっ?」
そう言って、あたしが思わず、その日本一有名な建物に顔を向けた途端……。
あたしの口が大きく開き、「何か」が放出され……。
マズい……って、えっ?
あたしの口から出た光る何かを浴びたのに、国会議事堂は何とも無い。
「さぁ、次の場所に行くで」
あたしの体は再び軽トラサイズになり、あたしは再び駆け出し……。
だから……あのミサイル、どこから飛んで来てんだよ?
日本国内?
わかんない……。
昨日、富士山が見える場所から子供を誘拐した事と何か関係が有るの?
うわあああ……。
変だ。
あのミサイル、あたしを狙ってるにしては変だ。
あのミサイルをブッ放してるのが誰にしても……ミサイルを使っても、あたしには当たらず……周囲に被害が出るだけ、ってそろそろ学習してもいい頃だ。
なのに……。
「あ……あのさ……これで……終りだよね……いくら何でも……」
振り向いたあたしの目に映るのは、炎に包まれる国会議事堂。
「うん……こっから先はオマケみたいなモンたい」