第二章 桜の咲く頃
暖かい光の中に桜が光って綺麗に散って行った。
桜が満開に咲いて一颯が「桜が綺麗だな」と桜を下から眺めていた。
そこに悠人が来て「おう、桜は良いよな?俺も桜を見に来たけど、こんなに綺麗な桜は珍しいな」と話をしていた。
夕方の桜は夕日に照らされて、また幻想的な風景を醸し出して居る。
一颯が落ちて居る桜を見て「落ちて居る桜がいっぱいでまるで桜の絨毯みたいだな」と心の中で思っていた。
雪乃がいつの間にか一颯の隣に来て同じように公園の庭から見える夕日を見ていた。
雪乃が「また、夕日も綺麗ね。春になると冬とは違ってまたほんわか暖かいから良いわね」と話をしていた。
たまに風が吹くので、雪乃は暖かいカーディガンを羽織った。
一颯が「この公園に居ても風が吹いて寒いな。上着を着て帰ろう」と言って、暖かいジャンバーを着て家路を歩いていた。
雪乃が「一颯君って案外ロマンチストなんだね。男の子でロマンチストって珍しいわ」と話をした。
春の桜が早く散り、もう、木には緑があちこちに出始めていた。
雪乃を家まで送り、帰って行った。
翌日、悠人が「おはよう」と背後から挨拶をしてきた。
一颯が「おはよう」と挨拶を返した。
悠人が「何か最近、一颯は柔らかくて優しい雰囲気になったな。もしかしてあの「雪乃」のせいか?」とからかっていた。
一颯が「そんな訳無いだろう」と話をして少し怒って本気にしていた。
悠人が「あははは。」と一颯を見て笑って居ると、雪乃が来て「何?何の話?私も混ぜて」と言って来たので、悠人は「俺達2人だけの秘密だよな」と笑って教室に入って行った。
雪乃が「ぶー、教えてくれたって良いじゃない。ケチッ」と怒って行ってしまった。