2・魔王は、見つけた
俺は、無事に1000年後の世界に来れたらしい。
俺は、元魔王領のボロ屋の廃部屋に転生したらしい。
転生して間もない頃は、今世に慣れるので精一杯だったが、やっと落ち着いてきて街とかを歩いてみると、そこには人間もいて楽しそうに笑いあっていた。うん。平和でよろしい。
ちなみに、俺は転生して顔を変えているので全然ばれない。
ともあれ、無事に平和な世の中が作られて、大変よろしいことなのだが……
なぜか、魔王時代の俺が英雄扱いされているのだが…
なんというか、ものすごく恥ずかしい!誰だよ。こんなことしたの…
あ、あいつか?思い当たる奴が1人…
ん?あいつのことが知りたい?しょうがないな。
まず、あいつは悪魔だ。
俺を朝早く起こして、仕事をさせたり、俺の苦手な食べ物を食べさせたり…
そしてなにより強い。俺の7割とほぼ互角で戦うからなぁ。死んでも何回でも蘇ってくるしな。
だが……俺が、唯一魔王城の中で砕けて喋れる奴だったな。
あいつ、元気にしてるかな?
■
俺は冒険者ギルドに来ていた。
まぁ、お金を手っ取り早く稼ぐにはやっぱり冒険者でしょ!みたいなノリでやり初めてみた。
もちろんのこと、魔王の力を使うわけにもいかないので1番したのEランクからの始まりだ。つまり、日々の積み重ねが大事ってことだね!
それではさてさてその積み重ねの1歩として、今日も依頼でも受けますかぁ、、、、と、思っていたのだがやめだ。俺は、見つけてしまった。あいつを。しかも3人のおじさん達にナンパされてるし…
マズイな、非常にマズイ。あいつ、ちょっとキレかかってるなぁ。おじさん達が危ないぞ。あんまり関わりたくないけど、助けてやるかぁ。しずか〜に物腰低く、いこう。
「あ、あのぅ。もう、その辺にしておいた方がよろしいかと…」
「あぁん!なんや、にいちゃん!文句でもあるんか!」
「そうだ、そうだ!」
「うるせぇ!」
うおっ!なんだよ、素直に引けよ。めんどくさいなぁ。
「い、いやだからもうやめた方がいいと思いまして…」
「うるせぇなぁ!にいちゃんには関係ないだろ!それよりねぇちゃん。俺らと遊ぼうぜ!いいこといっぱいしてやるからよぉ!」
ガシィ!1人のおじさんがあいつの腕を掴む。
うわっ!おじさん、やりやがった!やばい!ほんとに死ぬぞ!おじさん!
そして、あいつが立つと…
ドカァァァァン!!!!!
「「…………」」
あいつ、おじさん殴りとばしやがった。おじさん、死んでないか??
殴られてない方のおじさんた達は唖然としてるし……
「あなた達、少ししつこいわ」
そう言ってあいつは立ち上がる。あ、まずい。本格的にやばいやつや。
どうも。〜ひぐまんと〜です。
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