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プロローグ


 自分が物語の主人公ではないと気付いたのはいつ頃だったか。


 幼い頃、恥ずかしくも世界が自分中心に回っていると壮大な勘違いをしていた。運動も出来て頭もそこそこ、信頼し合える友や想いを寄せてる異性もいて、勝手にヒーローでいる気になっていた。

けれどある時気づかされるんだ、この世界で主役だと思っていたはずの自分がマヌケな存在であることに。


 でも今考えれば良かったんだと思う。周りを見ず自分の世界に浸っていた時に比べればずっといい。そのことがなくてもいずれは気づくもの。俺だけじゃなく誰もが。

残念なのはそれを早い段階から知ってしまい性格が捻じ曲がるというよりかは変貌せざるを負えなくなったこと、おかげで世の中を渡れる教訓は得られたが払わされた代償はあまりにも大きかった。


 今でこそ色々な思考を巡らせることが出来るけど、小さい頃の俺はまだ考えが浅く現状を打開する方法も思いつかず見守ることしか出来なかった。

 ただ怖かったんだ。報復という恐怖が自分に返ってくることが......

だからこそ人に気を使ったり空気を読むことを覚えた、そして外ではなるべく本当の自分をさらけ出さないことに決めた。



 仮面ペルソナを被って背を向けることが逃げだと分かっていても――

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