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体育祭準備は気まずい(2)

学校の治安を悪くしたくない......

本当に体育祭などのイベントは描写が難しいよ。


ブックマークを付けられた方、また評価をつけてくださった方。

申し訳ないのですが、感想を書いて下さいますと助かります。

酷評でも構いませんのでどうか、お目を通して頂けた際にはぜひともお願い申し上げます。


とても嬉しく感じておりますが故、本当に戸惑っております......

 

 一日経って、五月十三日。体育祭本番まであと八日と迫った。


俺は人間観察、もといクラス観察をする習慣がある。それは今日とて変わらない。いつものように教室に入り、自分の席に座って教室をそっと見渡す。


昨日は確か、一、二時間目の全校集会があって、各クラスの色決めとスローガン等が決められたんだっけ。

その他のことは特に興味がないから聞き流してたけど、それに校長の長話も交えられ陰鬱な時間だった。

そう思っていたのは俺だけじゃないはず。

良くあれだけベラベラと話せるもんだ、大事なことなのは分かってるけど話す内容は小学、中学と変わらないもんな...... さすがに聞き飽きてしまう。



それにしても......

なんて殺伐とした空気なんだ、浜慈が昨日言い放ったようにお通夜状態そのものだ。

いつも後方が賑わっていてうっとしいと思うぐらいなのに、寂しいと感じてしまうなんてどうかしてる。

傍観者の立場からしてもこれは、いや。声は小さいけど会話が聞こえる、後方の席には女子達のリーダーが座っていたはず。


「ねぇ、みやむー仲直りしなよ? こんな気まずいのわたし嫌だって」


「はっ、吹っかけてきたのはあっちだろ。悪いけどアタシから謝る気はないよ。まぁあっちが頭を下げて来たら考えるけど、まぁないわな」


「でもあいつプライド高いじゃん、絶対向こうから謝ったりしてこないよ」


「別に体育祭とか興味ないけど、でもさこのままじゃやっぱ気まずくない......」


 背中側から聞こえてくる会話に微弱ながらも安堵してしまう。

クラス内カーストの上位である女子。彼女は自分から謝る気はないみたいだ。

プライドが高いのはどっちだよ、サヤエンドウを食べる感じでサクッと謝ればいいだけだろ。って思うけど無理だよな。見るからにプライド高そうだし。

そしてあっちもか......


今度は男子のリーダーを見る。

教室のドア前、芽森さんの席からほぼ正面に立って何人かで喋ってる。その中には浜慈もいて声を抑えているのか話声は聞こえない。


「ま、時間が経てば戻るよね」


「――さぁね、あそこまで言われたんだ、アタシから謝ることはねーよ。それより外いかね。ここ居心地悪すぎ」


 突然、ガタッと椅子から腰を上げる音がしたと思ったら俺の目前を通り過ぎていく。三人で喋ってたのか。これまたいつものメンバーだな。

しかし気まずいことに目で追っていると......


「......」


 教室を出る間際、男子と目が合ってしまいお互い見えない火花をバチバチッと散らつかせてる。

 喧嘩するほど仲がいいとは言うけど、この二人は今や火に油状態でとても仲直り出来るとは思えない。

 

「なぁ二人とも、そろそろ仲直りしようや。そんな状態で体育祭を迎えて見ろよ、俺達のクラスだけ声援がないとか、寂しいと思わないか? チームの応援で熱くなり、盛り上がる。そして皆の気持ちが一つとなり、それに、それに、ゴメちゃんが悲しむだろうがっ! 頼むから握手してくれよ、緒方ほらっ、宮村もほらっ」


 あ、結局栄田先生の為か。良いこと言ってると思ったのに、でもまぁ同感だ。

 俺達のクラスだけ声が飛ばないっていうのは寂しい、俺は声出さないけど。


浜慈はポンっと二人の肩に手を乗せ、仲裁ちゅうさいに入るも二人は手を払いのける。


「冗談」


「はっ、こっちのセリフだぜ」


 二人の様子に声は聞き取れなくてもそんなセリフを言い合ってるのが見て取れる。

 それぞれ浜慈を無視し、女子は扉を開けて教室を出て行った。

 残された男子は浜慈を加え、数人の男子になだめられてる。


確かに今の教室は居づらいな、俺も外に出たい所だけどいく場所がないし、トイレでもいくか。

席を立ち今女子達が出て行った扉に向かって歩きだす。

そういえば、芽森さんはどう思ってるんだろうか、俺がこんな風に感じてるんだ。嫌に決まってるよな。と教室の扉前で足を止め聞き耳を立てる。すると。


「ねぇ、やっぱり止めた方が良いよね。何でこんなことになっちゃたんだろう、宮村さんも緒方君もいつも話してること多いのに、私がデートしなきゃ」


「別に文音は悪くないよ、どっちみち仲悪かったんだろ。ほっとけばその内収まるさ、それより体育祭、楽しみにしとけよ。驚くから」


「え、何? 何かあるの?」


「もう、まぁた二人で会話してるし。私だけのけ者~? いいさ、いいさ」


 色々と話してる声が耳に入るも一つのことが気になった。それ以外はもう耳に入らない。

『私がデートしなきゃ』デートしなきゃ何? その先は? 黒沼君と...... うぅ泣きそうだ。


 

 でもやっぱり芽森さんも心配してるよな。

このままじゃいけない、何とかしないと、さっきは浜慈に対してああ思ったけど俺も芽森さんの為に...... って言っても俺じゃあどうしようもないか、カースト下位である俺には残念だけど止める手立てはない、相談出来るような人もいない。だから俺に出来ることは、ただあの二人の仲が収まるまで見守ることしかないんだ......


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