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違和感の正体


 なんとなく予想出来そうで出来ない

 なんときなし考えたくないと思う方が正しいのかもしれない......




 いよいよ愛犬が寝付いたそのタイミングで話を切り出し始めた信也君。

 「っこいせ」と座っていた腰を上げたのち、口で語るより早くパソコンを立ち上げた。


 画面ディスプレイが黒いままでもスリープ状態で止めてあるなら起動に時間は掛からないが、

 そこの準備は既に整っているようで画面上には内容が写し出されてる。

 しかしながら画面はそこから動かない。

 キーマウスは俺が操作しろ、ということで場所を変わってもらった。



「これ、は...... 学校のホームぺージ?」




 指で操作し、ゆっくりと画面を下げていく。


 そう、何を隠そう信也君が見せようとしてくれたものは学校紹介について書かれた記事、サイトに掲載されてある概要欄のこと。であれば出てくる感想は浅いもの。



「こういうのってどこも似た感じなのかな」


「PRする為にも基本的に学校毎には作られてるらしいからな」



 云うがまし、ごくごく普通の返事が返ってくる。


 自己主張ならぬ学園主張。

 行事の説明や写真付きでの内装も載せていたり、ありきたりに学校紹介についての色々が書かれてるだけ。


 それにつけてもこれが我らの母校と言うにはまだまだ月日は浅い。

 学校生活の程で言っても現時点においては親しみもへったくれもない気はする。

 まぁ天使様か女神様がいるだけで断然学校に通うモチベーションは高めなのだけれども。この先より楽しく過ごせるかは自分次第だと、これといってつまらない自己感想はやめようか......



 学校のホームぺージと聞けばちょくちょく口コミなどでもコメントは書かれてるっぽいけど。今の所このサイト欄には載ってなさそうだ。

 そうなると特におかしい箇所は見当たらないような。





「これが、今回のことと何か関係してるとか...... ?」

「さほど関係はねぇな」

「は?」

「特に関係はないのよ」

「い?」


「ただまぁ関連性は大有りっつうか」



 言葉のキャッチボール云々。

 こう遠まわしな感じに回りくどい言い回しをされると人によっては理解し辛いのも確か。

 諸々人の個性というものであれば自身も主語が抜けることも多いから言えたきりじゃないか。それに後々説明をしてくれるなら俺は気長に待てる方でいると。





「あくまでもこれは外側、内装にしてもクリーンでピカピカに磨かれてはあるけど内側はどうだかな...... ちょいと失礼」


 続けて一言を添えれば場所は入れ替わり。

 カチカチっと信也君がパソコンを操作すると画面が切り替わった。



「んじゃ、さっきのを踏まえてこれはどう見える?」



 見開き画面は変われど主旨は変わらない。

 あくまでもジャンル系統は学校の括りだ。ただよくも見る学校紹介のホームぺージとは雰囲気が明らかに異なってる......


 白から赤、又は青から黒がかった色味に変化。

 まるで背筋に寒気が走る感覚というのか、閲覧警告を促してるような不気味さを漂わせていて。


 否応なし俺はゴクリと喉を鳴らす......


 そんな折、赤黒く染められた画面を見据えながら信也君は声色を低めに怒りの感情に近いような、冷たい口調で告げいた。




「学園側が評判を落とさないよう隠蔽工作している場合も問題視されるわけだが。それ以上に厄介なのはこれらの問題を隠せざるを得ない理由を作っちまっている側の方にもあると思うんだよ」




 ひしひしと感じていた違和感モヤモヤの正体に繋がり往く。

 信也君が真に伝えたいことは学校の『表側』じゃなく『裏側』。






 いわゆる、”裏サイト”と呼ばれるものの事だった。


展開への繋ぎの為とこういう部分も大事とはいえ......


間が空きっぱなし+布石続きで恋愛、ラブコメ部分が行方不明と


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