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第2章 邂逅

1.


 優菜は、むくれてみた。

「なんであたしがこんな朝早く……」

「いや早くないだろ。もう10時過ぎだぜ」

「並んだのが早かった、ってんだよ! 朝7時だぜ。アキバに」

 7月18日。優菜は千早と圭に誘われて、というか請われて、早朝の秋庭原の一角にあるショップの前に並んでいた。隼人がいるとは聞いていなかったので少しドギマギしたが、彼も前日急に声が掛かったらしい。そして今はショップを離れ、すでに混雑している歩道を駅のほうへ4人で向かっている。

「なあ、なんで2つずつ買う必要があるんだ? 『お一人様1つまで』てのはわかるけどさ」

「え?」と千早が驚いた表情。

「優菜ちゃん、いらないの?」

「いらないよ変身ベルトなんて!」

「ま、欲しがってもあげないけどね」

 ウィンクしながら圭が笑っている。彼女曰く、1つは保存用、もう1つは使う用。……使う用?

「そ、欲しかったんだ。最近どうも変身フォームが崩れてる気がしてさ」

 と千早が真顔で言えば、

「そうそう、でも腰に付いてないとなんか決まらなくって。そこでこれ、これですよ優菜ちゃん!」

 と圭はブツを抱きしめながら、ピョンピョンスキップしている。実に嬉しそうだ。

 この『完全再現 仮面ライバー変身ベルト(限定生産)1号/2号』を腰に装着して、鏡の前で変身フォームの修正をするんだと。

 優菜はもはや感心ほかない。

「お前ら、ほんとマニアの鏡だな」

「養分、ともいうな」と隼人がにやり。千早が彼をにらむ。

「うるさいな。はい、さよなら隼人! もうバイトの時間でしょ?」

「まだだよ! あそこの店に11時集合!」

 と隼人がやけにけばけばしい店を指差した。いや、けばけばというか、店のガラス越しに見えるポスターの肌色成分がやけに多いような……

「つか隼人、あ、あれって……」

 震え始めた優菜に、隼人がしれっとした顔で答えた。

「ああ、エロゲーのショップだよ」

「そ、そんなとこで、お前何するんだよ?!」

「決まってんじゃん」と千早が養分発言に反撃するらしい。

「モテモテ兄やん隼人先生の『エロゲオタにもできる恋愛講座』、だろ?」

「なんで俺がそんなことせにゃならんのだ」

 鼻白む隼人に、そういえばと優菜。

「お前、なんか学内で『師匠』とか呼ばれてなかったか? 野郎に」

「呼ばれてるよ、はぁ……」

 と隼人がため息をついた。この間、千早と圭が話してくれた『彼女延べ8人』話を真紀にばらされて以来、ゼミの野郎どもから『師匠』と崇め奉られているらしい。

「女の子たちには敬遠されがちになっちまうし、困ったもんだぜ」

「え? そうなの?」と千早は意外そうに首をかしげた。

「ゼミでも大変なんじゃないの? アレの乾く暇もないくら痛たたたた!」

「日中はエロトーク禁止なんだろ、千早さんよぉ」

 千早の両こめかみに拳をねじ込んでる隼人に、優菜はなぜか苛立つ。

「お前、ほんとどんな高校生活送ってたんだよ……」

「お?! 優菜ちゃん、ヤキモチ? ヤキモチ?」

 ニヤニヤして顔を覗き込んでくる圭を、優菜は軽くいなした。

「べつにー。……なんだよ」

 千早と圭。隼人の幼馴染2人の目が、揃ってすうっと細まって優菜を見つめている。

「……ふーん」

 ややあって何か納得した千早を無視して、優菜が隼人に改めて問いただしたところ、単にショップの大売出しの売り子だった。優菜はほっとして、

「まだちょっと時間があるな。んじゃ、あそこのメイドカフェでお茶でもしますか」

「ていうかさらっと流すな」と隼人が優菜の正面に回り込んできた。

「千早と圭の話は盛りに盛ってあるんだから、額面通り受け取るなよ」

「ふーん」

「こんどは優菜ちゃんがふーんかよ」と隼人を困らせてやった優菜。さあメイドカフェと向こうを向いた彼女の眼に、何やら騒動が飛び込んできた。



 そこはメイドカフェの手前にある、アニメやゲームなどのグッズが売られている店だった。門外漢の優菜にはよく分からないが、アキバの駅からここまでの道中で時々見かけるこの手の店では賑わってるほうなのだろうか。だが、この場合は"賑わい"ではなく、"騒ぎ"と言うべきなのだ。

 店内で話している、というか言い合いをしているのは2人。

 一人はこの店の主だろう50代と思しきおっさん。もう一人は、女性の外人さんだった。ブロンドの長髪を振り立てて、懸命に日本語をしゃべってるように見えるが、どうにも店主に伝わっていない様子。

 店主が首を振る。ブロンドがまた、まくし立てる。その繰り返しなのだ。

(つか、何で揉めてんだ?)

 優菜が首をかしげるより早く、遠巻きに眺めている人ごみをすり抜けて、圭が店主のほうに歩み寄った。

「おっちゃん、どしたの?」

「ああ、圭ちゃん。ちょっと一緒に説明してくんないかなぁ」

「なにを?」

 第三者の登場――つまり今までほかの客は見てるだけ、だったわけだが――に目を見張る外人さんを尻目に店主が言うには、店主と外人さんの間に置かれた箱入りフィギュア、それの値段について、外人さんがごねているのだという。ぶっちゃけ、『高い』んだと。

 圭が改めて説明するが、どうも業界用語というかマニア用語というか、そういうのが理解できないらしい。外人さんの端正な、ノーブルと言っても過言ではない顔が険しくなり、そして優菜は懐かしい音を耳にした。

『まったく、フランク語も話せないとは。蛮族め』

『誰が蛮族だって?』

 かちん、ときた優菜は思わずその音、フランク語で割り込んだ。隼人たちはもちろん、言われた外人さんまできょとんとしているのに構わず、反論を始める。

『ここは日本ですよ? ほぼ英語圏なんだから、フランク語が話せる人間なんて少ないんです! つか、相手に分からないからって蛮族呼ばわりして――』

 優菜の言葉は、突如左右から遮られた。彼女の左手にタッチしてきた圭と、彼女の右腕を掴んだ外人さんと。

「選手交代」『通訳してくれ』

 そこから3分ほどかかって用語の訳をした後、圭の「箱ナシならおねーさんの予算で収まる店があるんじゃないかな」という提案を伝える。外人さんは『姪に聞いてみる』と言って携帯を取り出し、店の外へと出て行った。

「……なんだよ」

 隼人に面白そうな眼で見つめられたので照れ隠しに彼を小突くと、

「いや、帰国子女って聞いてたからさ」と返された。

「だ、誰に聞いたんだ?」

 るいからと明かされて、優菜が虚空に浮かぶ天邪鬼の屈託のない笑顔をにらむことしばし、外人さんが通話を終えて戻ってきた。圭の提案に乗るそうだ。

「店主。騒ぎを起こした。すまなかったです」

 いささか怪しい日本語ながら丁寧な一礼に店主も毒気を抜かれたのか、素直に答礼している姿に微笑みながら、優菜たちと外人さんは店を出た。圭が手回しよく馴染みの店に調べを付けてくれていたらしく、彼女の先導で雑踏の中を縫うように進む。

『ええと……』

 優菜は彼女たちの少し後ろを歩いている外人さんに話しかけた。まるで彼女たちの主人であるかのように悠然とした、その態度に少し苦笑しながら。

『あのさ、話しにくいから、名前教えてほしいんですけど。あたしはユウナって言います』

『アンヌ。アンヌ・ド・ヴァイユーだ』

 そのアンヌが優菜に問いかけてきた。

『君はなぜフランク語がしゃべれるんだ?』

『小学生の時、フランクに住んでたんですよ。ノルトマヌスですけど』

 その地方名に、アンヌが劇的な反応をした。

『 Nortmannus! では、Tripes a la mode de Caen を知ってるか?』

『それって、郷土料理ですよね? 牛の胃袋の煮込みでしたっけ? うちの両親が好きで、2週間に1回くらい母が作ってくれましたよ』

 アンヌの剣幕にちょっと押されながらの優菜の返答に、おお、とアンヌが嬉しげな表情になる。

『そうだ! ああ、まさかこの極東の地であれを知る者に出会おうとは。旨かったろう?』

『ええ、わたしも好きでしたよ。もっとも、母が日本人向けの味にしてくれたからですけどね』

 優菜の返答は、アンヌの興味を引いたようだ。なにやら言いかけようとしたが、突然――

『おお、クレープ発見!!』

 つっとアンヌがクレープ屋に向かった。仕方がないので前を歩いていた3人を呼び止めてしばらく待っていると、3分ほどしてアンヌが戻ってきた。手にクレープを持って。

『……あの』

『ん? どうした?』

『それ、何人分なんですか?』

 バナナにプリン、チョコクリームにイチゴにマンゴーその他フルーツテンコ盛り。もはやクレープの態をなしていないその豪快な巻きっぷりは、トッピング全乗せ×2を具とした恵方巻みたいなサイズと形になっているではないか。

『やらんぞ?』

『いりません!』

 何人分と聞いたものの、速否定した優菜。ほかの3人もさすがに意味が分かったのか、うんうんとうなずいていた。

『うむ、実にうまそうだ』

 そういい終えて、アンヌが舌先で小さく唇をなめる。そして豪快にかぶりついた。

「・・・なんというか」

「ん?」

 隼人が呆れた表情をしている。

「見てるだけで胸焼けしそうな光景だな」

「さ、歩きながらでも食べれるでしょ、行こ」

 確認の電話が店から入ったらしい。圭が携帯片手に促してきた。


2.


 そこからまたしばらく歩いて、お目当てのショップに着いた。

「優菜ちゃん」と圭が話しかけてきた。

「おねーさんの持ってるリスト、見せてもらえるかな、って聞いてくれない?」

 優菜がアンヌに尋ねると、どことなく嫌そうながら渡してくれた。それを圭に渡しながら、

『何が気に入らないんですか? はっきり言わないと分かんないですよ?』

『いや……その……だな』とアンヌは躊躇しながらも話してくれた。

『姪に、私が一人で買い出しをすると見得を切ってしまったから、手伝われるのはその、困る』

『なーに言ってるんですか』と優菜は思わず手でツッコミを入れそうになった。

『お店の目星が付いてるんですか?』

 言い返せないアンヌのところに、圭が寄ってきた。

「これとこれ、それからこれはあるって。あっちに出してもらってるから、来てくださいよ」

「ちょっと、ちょっと?!」

 思わず日本語で躊躇するアンヌに構わず、圭はアンヌの手を握るとショップの奥へ引っ張っていった。

「なんか揉めてるみたいだったけど、大丈夫?」

 と聞いてきた隼人と千早に、アンヌの事情を説明する。

「なるほど。まあ確かに、いいカッコした手前ってのはあるよな」

「でもさぁ」と千早が隼人の感想に反論した。

「あれほんと、一見さんじゃ探せないラインナップだぜ? "スタッグの絶叫ポーズフィギュア"なんてあたし、ネットのネタブログでしか見たことないよ」

「絶叫ポーズ……ああ、『アギゴォ~!!』って叫んでる奴か。そんなの出てんだ」

 さっぱりわからないが、マニアックなことだけはよくわかる会話をあとにして、優菜はアンヌのもとへと向かった。もしかして、また値段で揉めているのではないかと思ったからだ。

 だが、結果は拍子抜けするようなものだった。全部即決お買い上げ。店主のほくほく顔での見送りを背に、5人は店を後にした。隼人が携帯を見て、右手をしゅっと上げて別れの挨拶。

「ああ、もうそんな時間なんだ」

「うん、さっきの店からだいぶ離れちまったからな」

 じゃあね。優菜も手を上げて、隼人の背を見送った。さてと振り返ると、千早と圭がなんだか温かい目で優菜を見つめている。

「じゃあね、だって」

「じゃあな、じゃないんだ」

 ふーん、とうなるフランク人。

「あの男はユウナの、えーと、カノジョなのか?」

「「なんでやねん」」とこちらは躊躇なくツッコミを入れた横浜コンビだったが――

「!」

 優菜には、彼女がふっと消えたかのように見えた。そのくらい素早く、かつ優美と言っても過言ではないくらい自然にアンヌは2人の手を避けたのだ。

『何をする!』

「わ! 素早い!」

 驚く千早たちをにらみつけて、アンヌは目を吊り上げて叫んだ。

『まったく! さっきは不覚にも手を取られたが、そうそう同じ手は食わんぞ!』

『アンヌ――』と優菜は呆れた。

『あなた、一体何と戦ってるんですか?』

 優菜の指摘に黙り込んでしまったアンヌだったが、やがて元の優美な表情に戻ると頭を下げた。

「すまない。えーと、今までありがとう」

「え? え?」と戸惑う3人。

「いや……ここからは、自分で探すます」

 微妙な日本語を残して去ろうとするアンヌに、圭が声をかけた。

「スタッグのフィギュアだけど、そこの角を右に入って抜けた先の黄色いショップにあるかもしれないよ。そこ、ライバー専門のフィギュアショップだから」

 アンヌは驚きと戸惑いの表情を見せた後、にこりとして言った。

「Merci.Au revoir.」

 踵を返して、アンヌは去っていった。

 今度こそ本当にメイドカフェに向かいながら、優菜は尋ねた。

「そういえばさ、なんであたしが呼ばれたの?」

「あ、嫌だった?」と千早の表情が曇るのを見て、優菜は慌てて首を振る。

「横浜支部でこーゆー趣味に付き合ってくれる人いないのかな、と思ってさ」

 優菜のフォローに安心したのか、千早と圭の顔がほころぶ。そりゃそれなりにいるけどさ、とまで言った千早が、にやりと笑った。

「最近、隼人の理佐ちゃん推しが激しくなってきてさぁ。あたしらとしては優菜ちゃんにも平等にチャンスをだね、与えようかなと思ったわけさ」

「そうそう、来月隼人がこっちに遊びに来るんだけどさ、『悪いんだけど、金曜日の午後、彼を借りるからよろしく』ってメールが来たんだぜ? 理佐ちゃんから」

 信号待ちで放たれた圭のおどけた物言いの内容は、優菜にとって初耳だった。

「ふーん、そうなんだ……」

「いいの? いいの? 優菜ちゃん? このままだと隼人が理佐ちゃんとこにいっちゃうよ?」

 千早の煽りは、優菜の心を動かさなかった。

「べつに」

 眼を閉じて、優菜はつぶやいた。べつに、いいの。


3.


 メイド喫茶は混んでいたが、なんとか最後のテーブル席を確保して、3人は一息ついた。

「ていうか、なんでメイドカフェなの? 優菜ちゃん」

「ん? いや、アキバなんて大学入ったばっかの時に、物珍しさ半分で身の周りの物を買いに来て以来だからさ。浅間市にはメイドカフェないし」

「横浜にはあるけどね、ボクらも流行り始めのころにネタで1回行ったっきりなんだ」

 と圭。

「これがまたブサメイドでさ」

 気のせいか、店内で給仕しているメイドたちの冷たい視線が集まった気がするが、千早は平然としている。

「見てのとおり、客ってほとんど野郎じゃん? 『女が何しにキヤガッタ』って感じでつっけんどんな接客されてさ」

「そうそう」と圭も話に乗ってきた。

「さっさとコーヒー一杯だけ飲んで出てきちゃった。2ヶ月くらいで潰れたな、そこは」

 そこからしばらく雑談の後、

「優菜ちゃんたちはさ――」と千早が話題を振ってきた。

「みんなでお茶しに行ったりしてるの?」

 優菜はしばらく考えて、首を横に振った。

「大学のカフェスペースで雑談するくらいかな。大学周辺に喫茶店が少ないし、ファミレスも1軒しかないし。ああでも、最近たまに誰かの家で酒飲んだりするかな」

 ふーん、とうなった横浜支部の2人。次の千早の質問は、ある意味予想されたものだった。

「理佐ちゃんとも仲良くしてんの?」

「うん。なんで?」

「えー、だって」と千早は意外そう。

「恋敵じゃん。愛しの隼人を今まさにかっさらってこうとしてる」

「べつに愛しくないし」

 優菜にしては平然と答えたつもり、だったのに。

「その割には、さっきもなんかペタペタしてたよね?」と圭も譲らない。

「隼人になんか囁かれて赤くなってたし」

 千早はニヤニヤしながら、運ばれてきたコーヒーを一口飲んだ。

「あれは違うって! 子どものころの話を急にされて……」

「へ~、そんなことまで話してるんだ~」

 千早はなぜか遠い眼。

「いや~、ボク披露宴なに着てこっかな~」

 圭までニヤニヤしだした。

「なんでそこまで話が飛ぶかな……」

 優菜はカフェオレをすすると、反撃開始。

「そもそも圭ちゃんはカレシいるの?」

「ん? 今はいないよ」

「人の心配してる場合じゃないんじゃないか? チハヤっちに合コン組んでもらうとかさぁ」

「ボクはいいの」

 圭は目を閉じて、胸の前で指を組む仕草をした。

「どこかにきっといるはずだから。合コンなんかじゃ探せない、ボクの王子様が」

 シンデレラ・コンプレックスっていうんだっけ? こういうの。それを口に出すほど優菜は子どもじゃない。

「チハヤっちはどうなの? その、カレシとは」

 『隼人と二股掛けてた』と思わず付け足しそうになって、不自然な口調になって。優菜は内心ひやりとしたが、千早は気付かなかったようだ。

「ん? ああ、順調だよ。最近、将来のこととかだんだん話すようになってきた、かな」

 それを聞いて、優菜は背もたれに身を預けながら言った。

「なぁんだ、鉄板なんじゃん」

 そう言われた千早が軽くにらんでくる。

「いけないの?」

「いや、高校ん時に付き合ったカップルってさ、大抵大学で別れちゃうから、さ」

「ん、まあ、ね」

 とつぶやいた千早の表情に一瞬だけ影が見えたが、優菜はあえて追い討ちをやめる。圭がちらちらこちらを気遣わしげに見てるし。

 話題の終了をきっかけにして、3人は店を出た。夏の太陽と照り返し、加えて人いきれに、一気に気分が悪くなる。

「じゃあな」

 そう言って、優菜は失敗を悟った。

 千早と圭がニヤニヤしている。『やっぱり』って顔をして。

 優菜は、くるっときびすを返して逃げた。これ以上ぼろが出ないうちに。

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